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なぜ?図鑑 まず答え。それから、しくみ。

なぜ?図鑑 好き嫌いって、わがまま? 第1章/全9章

「おいしい」は、舌だけで作っているの?

こたえ

舌などで感じる基本味に、鼻で感じる香り、温度や食感などが重なり、脳がまとめて食べ物の風味を感じます。舌は大切な入口ですが、単独の「おいしさ判定機」ではありません。味の名前と、好きかどうかの感想を分けると、説明しやすくなります。

読む時間・対象・資料
読む時間 約9分 対象 小学3年生〜大人 出典 4件

この章だけで読み切れます(約9分)。前後の章は、右の一覧か記事の下から選べます。

この記事の目次8項目
  1. 01こたえ
  2. 02「甘い」と「おいしい」は、同じ質問への答えではない。
  3. 03鼻は、食べる前だけでなく、かんでいる間も働く。
  4. 04「味は好き。でも、ここが苦手」が言える。
  5. 05今日の一歩
  6. 06親子で話す
  7. 07この章のFAQ
  8. 08出典

この記事「おいしい」は、舌だけで作っているの?

まず、ひとつわかろう

いちばん知りたいところから。

舌などで感じる基本味に、鼻で感じる香り、温度や食感などが重なり、脳がまとめて食べ物の風味を感じます。

  1. 01
    「甘い」と「おいしい」は、同じ質問への答えではない。

    たとえば甘いお菓子でも、「私は甘すぎる」「私はこの甘さが好き」と意見が分かれます。

  2. 02
    鼻は、食べる前だけでなく、かんでいる間も働く。

    カレーの香りが部屋に広がる時と、口の中で風味を感じる時。

  3. 03
    「味は好き。でも、ここが苦手」が言える。

    同じスープでも、具が大きい時と、なめらかな時では違う感想になるかもしれません。

やってみよう

好きな料理を一つ選ぶ。

01・まず言葉を分ける「甘い」と「おいしい」は、同じ質問への答えではない。

たとえば甘いお菓子でも、「私は甘すぎる」「私はこの甘さが好き」と意見が分かれます。どちらかが間違っているのかな?

おいしさは、いくつもの手がかりから。

味の入口口 → 味の信号

甘い・酸っぱい・しょっぱい・苦い・うま味

香りの入口外の空気/口の奥 → 鼻

食べる前の香りと、かむ時に届く香り

口で感じること食感・温度・刺激

パリッ、ねっとり、冷たい、ヒリヒリ

それぞれの手がかりが脳へ

食べ物の風味を感じる

そこへ経験なども関わり、「私は好き」「ここが苦手」が生まれる。

働きの関係を単純化した図。体の形や、感覚の割合を示す図ではありません。仕組みの出典:NIDCD ↗

基本味は、食べ物を感じる手がかり

代表的な基本味は甘味・酸味・塩味・苦味・うま味です。名前が難しければ、甘い・酸っぱい・しょっぱい・苦い・だしのようなうま味、と読もう。一つの料理の中に、複数が重なることもあります。

  1. 料理を一つの味だけで決めない
  2. 「強い・弱い」も説明の言葉
  3. 味見のために調味料だけを口にしない

うま味と「うまい!」は別の言葉

うま味は基本味の名前。「うまい」「おいしい」は、その人が食べ物全体をどう感じたかの感想です。甘くておいしい、酸っぱくておいしいもあります。うま味さえ足せば、誰でもどんな料理でも好きになるわけではありません。

  1. 基本味と好みを分ける
  2. 「苦いけれど好き」もありうる
  3. 同じ感想を家族に要求しない

舌を、味ごとの島に分けない

「先は甘い、奥は苦いだけ」という地図を見たことがあるかもしれません。でも味に反応する細胞は、舌の各所などにあります。先だけで感じる、奥だけで感じるという仕切りではありません。

  1. 舌の場所当てをしなくてよい
  2. 味蕾(みらい)は味の細胞の集まり
  3. 針などで舌をさわる実験はしない

02・香りの二つの入口鼻は、食べる前だけでなく、かんでいる間も働く。

カレーの香りが部屋に広がる時と、口の中で風味を感じる時。同じ鼻につながるけれど、香りの通り道は一つではありません。

食べる前に、鼻から入る香り

台所からただよう香りは、外の空気と一緒に鼻へ入ります。それを手がかりに、「今日のごはんかな?」と予想することがあります。ただし、においだけで食材の種類や安全を確実に当てることはできません。

  1. 知らない物を近づけて吸い込まない
  2. 腐っていないかは味見で確かめない
  3. 材料の確認は表示と調理した大人へ

かむと、口の奥から鼻へ届く香りもある

食べ物から出た香りが、のどの上の方を通って鼻へ届きます。「口の中の味」とまとめて呼んでいる感じの中にも、鼻の仕事があるのです。舌からの基本味と一緒になるから、料理らしい風味になります。

  1. 食べ物そのものを鼻へ入れるのではない
  2. 香りの通路を言葉の図で追う
  3. 鼻をつまんだまま食べる遊びはしない

鼻詰まりの日は、同じ料理も違う感じに

香りが届きにくくなると、いつもの料理が物足りなく感じられることがあります。だからといって「甘さも塩味も必ずゼロ」ではありません。急な変化や長引く違和感は、大人と医療に相談します。

  1. 濃い味を足し続けて解決しない
  2. 具合が悪い日は探検を休む
  3. 薬は自分の判断でやめない

03・口の中は味以外も感じる「味は好き。でも、ここが苦手」が言える。

同じスープでも、具が大きい時と、なめらかな時では違う感想になるかもしれません。味以外の言葉が役立つ場面です。

パリッと、ねっとりは食感

食感は口の中でさわったりかんだりして感じる性質です。「ねばねばが苦手」なら、甘さを足してもその性質は残るかもしれません。逆に、味が気に入っていても食感で止まることがあります。

  1. 硬さ・粘り・粒を別々に考える
  2. かめない・むせるは好き嫌いと別に相談
  3. 飲み込みを早める競争にしない

温度も、食べた時の印象に加わる

冷たい、ぬるい、あたたかいという感じも食事の一部です。好きな温度が違っても不思議ではありません。「熱さを我慢できた」を成長の証拠にはしないで、大人が安全な温度を確かめます。

  1. 熱湯や凍った物で実験しない
  2. 冷却のため放置し続けず衛生も守る
  3. 温度を変えれば全員安全とは限らない

ヒリヒリは、基本味の仲間とは違う

唐辛子の刺激やミントのスーッとする感じは、甘味や塩味とは別の感覚です。大人の食べ物だから挑戦しなきゃ、と強い刺激を試す必要はありません。苦手の理由を一つ増やして説明できれば十分です。

  1. 辛さ我慢大会はしない
  2. 辛い物で舌を鍛えない
  3. 痛い・かゆい時は食べ続けない

今日の一歩好きな料理を、三つの言葉で紹介しよう

料理を用意せず、思い出すだけで参加できます。

  1. 好きな料理を一つ選ぶ。
  2. 甘い・酸っぱいなどの味を一つ思い出す。
  3. 香りか食感の言葉をもう一つ足す。
  4. 「だから私は好き」と、感想を別に付ける。

食べる実験は不要です。味やにおいの変化が続く、痛い、かゆい時は大人と医療へ相談します。

親子で話す家族にも聞いてみたくなったら。

  • 「おいしい」を使わずに説明できる?

    子どもパリパリ、香ばしいなどを探す。

    おとな子どもの言葉を言い直さず聞く。

  • 鼻の仕事は、食べる前だけ?

    子ども二つの通り道を指で追う。

    おとな食べ物と香りの通路を混同しないよう補う。

  • 同じ料理の、違う所が好きだった?

    子ども家族と一つ比べる。

    おとな違いを結論として残す。

よくある質問もう少し気になったら。

味覚と嗅覚の違いは?

味覚は基本味などの手がかり、嗅覚はにおいの手がかりを受け取る感覚です。食べる時は両方が関わり、食感や温度も一緒になります。

鼻が詰まると味が全部消える?

風味の感じ方は変わりえますが、基本味が全部消えるとは限りません。長引く変化は相談してください。

味の何割が香り?

何を食べ、何を測るかによって違うので、すべての食事へ同じ割合は付けません。味と香りの両方が大切と覚えよう。

苦い物は危険、甘い物は安全?

味だけで安全は判定できません。知らない植物や薬などを味見せず、食品も表示・保管・アレルギーを大人が確認します。

出典この章を書くために読んだ資料。

  • Taste Disorders米国国立聴覚・伝達障害研究所(NIDCD) 基本味、味蕾から脳への信号、香り・温度・食感との統合、舌の味覚地図の誤解を確認。味覚障害の家庭向け治療は紹介していません。
    資料 ↗
  • Smell DisordersNIDCD 鼻と口側から届く香り、においの感覚とその変化を確認。鼻をつまんだまま食べる実験や、においによる食品の安全判定は行いません。
    資料 ↗
  • 5 Great Reasons to Cook with Your KidsAAP 調理中の観察、言葉・数の学び、発達に合う安全な役割を確認。この記事の会話・観察カードは編集部の学習例で、治療プログラムではありません。
    資料 ↗
  • 食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意消費者庁 硬い豆・ナッツ類を5歳以下へ与えないこと、丸い食品の形状、食べる姿勢と集中の注意を確認。年齢・かむ力に合う準備は大人が担当します。
    資料 ↗
資料の読み方について

公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。個別の診断や指示ではありません。

おうちの方へ

いっしょに読むためのヒント。

子どもの言葉を言い直さず聞く。

親子で話すなら

「おいしい」を使わずに説明できる?

次の一章。

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ここまで読んでくれて、ありがとう。
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