なぜ?図鑑 毎日みがくのに、なぜ虫歯? 第4章/全6章
歯みがき粉の「フッ素」、何を助けてくれるの?
歯みがき粉のフッ素(フッ化物)は、失われたミネラルが戻る働きを助け、酸に溶けにくい状態へ歯を守る助けになります。ただし歯ブラシの代わりでも、穴を埋める材料でもありません。
年齢に合う濃度と量で使い、飲み込むための物にはしないことが大切です。
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この記事歯みがき粉の「フッ素」、何を助けてくれるの?
まず、ひとつわかろう
いちばん知りたいところから。
歯みがき粉のフッ素(フッ化物)は、失われたミネラルが戻る働きを助け、酸に溶けにくい状態へ歯を守る助けになります。
- 01歯ブラシは取り除く係、フッ化物は守りを助ける係。
両方とも歯みがきの時間に使うけれど、同じ仕事ではありません。
- 02ppmFは「濃さ」。量と年齢も一緒に見る。
同じ濃さでも、つける量が変わると使うフッ化物の量は変わります。
- 03使う → はき出す → しまう、までが一組。
「塗った量」だけでなく、その後にどう使うかも大人と確認しよう。
大人がチューブを持ち、年齢表示を見る。
01・二つの仕事を分ける歯ブラシは取り除く係、フッ化物は守りを助ける係。
両方とも歯みがきの時間に使うけれど、同じ仕事ではありません。「何を助ける?」で覚えよう。
保護者と確認・国内4学会の2023年推奨
年齢・濃さ・量を、三つセットで。
この表はフッ化物配合歯みがき粉の目安です。歯科の塗布や洗口液には使えません。すべての年齢で、寝る前を含め1日2回の利用が推奨されています。
| 年齢 | フッ化物濃度 | 一回の量 | みがいた後 |
|---|---|---|---|
| 歯が生えてから2歳 | 900〜1000 ppmF | 米粒くらい(1〜2mm) | 必要に応じて、残った歯みがき粉をティッシュなどで軽くふき取ってもよい。歯科で使い方を相談。 |
| 3〜5歳 | 900〜1000 ppmF | グリーンピースくらい(約5mm) | 軽くはき出す。うがいをするなら、少量の水で1回。量は大人が確認。 |
| 6歳〜大人 | 1400〜1500 ppmF | 歯ブラシ全体(1.5〜2cm) | 軽くはき出す。うがいをするなら、少量の水で1回。 |
歯が生えてから2歳
- フッ化物濃度
- 900〜1000 ppmF
- 一回の量
- 米粒くらい(1〜2mm)
- みがいた後
- 必要に応じて、残った歯みがき粉をティッシュなどで軽くふき取ってもよい。歯科で使い方を相談。
3〜5歳
- フッ化物濃度
- 900〜1000 ppmF
- 一回の量
- グリーンピースくらい(約5mm)
- みがいた後
- 軽くはき出す。うがいをするなら、少量の水で1回。量は大人が確認。
6歳〜大人
- フッ化物濃度
- 1400〜1500 ppmF
- 一回の量
- 歯ブラシ全体(1.5〜2cm)
- みがいた後
- 軽くはき出す。うがいをするなら、少量の水で1回。
毛先で、プラークを減らす
歯ブラシやフロスは、歯の表面へ付着したプラークを取り除く役を受け持ちます。フッ化物が入った歯みがき粉を口に入れただけで、すべてのみがき残しがなくなるわけではありません。まず毛先の届き方が大切です。
- すっきりした味だけで終わりにしない
- 泡が多いほど汚れが取れたとは限らない
- 外・内・かむ面を順にみがく
失う・戻るのバランスを助ける
フッ化物は再石灰化を助け、歯が酸に対して強くなるのを助けます。「透明な服で歯を永久に包む」というイメージだと、使い方や毎日のケアが不要だと誤解してしまうので注意しよう。
- 日々の適切な利用が基本
- 酸や食べ方の影響をゼロにはしない
- 崩れた穴の形は戻せない
家で使う物と、歯科で塗る物は同じ使い方ではない
歯科で行うフッ化物塗布と、家庭の歯みがき粉では製品や濃度、使う方法が違います。医院で塗ったから毎日のケアがいらない、ということではありません。家庭用で歯科の処置を再現しようとしないでください。
- 製品を混ぜない・濃くしない
- 洗口剤を歯みがき粉と同じ表で使わない
- 処置後の飲食などは、その場の指示に従う
02・数字を読む練習ppmFは「濃さ」。量と年齢も一緒に見る。
同じ濃さでも、つける量が変わると使うフッ化物の量は変わります。大人用と子ども用という名前だけでは決めません。
まずは年齢と濃度の組み合わせ
2023年の日本の4学会の推奨では、歯が生えてから5歳までは900〜1000 ppmF、6歳からは1400〜1500 ppmFです。例えば1450 ppmFは後者の範囲です。数字は歯みがき粉中のフッ化物濃度を示し、「よくみがける点数」ではありません。
- パッケージの年齢表示も確認する
- 6歳未満に高濃度を自己判断で使わない
- 製品表示と迷う時は歯科・薬剤師へ相談
量は三つの年齢帯で変わる
歯が生えてから2歳は米粒くらい、3〜5歳はグリーンピースくらい、6歳以降は歯ブラシ全体が推奨の目安です。上の表で長さも見て、大人が確認しよう。小さい子へ大人と同じ長さを出す使い方にはしません。
- 小さい子は大人が量を管理
- 画面上の絵を実物大の物差しにしない
- はき出せない・飲み込みの問題は個別に相談
昔聞いた目安と違うことがある
推奨は研究や製品の変化に合わせて見直されます。古い記事と違う数字を見つけたら、どちらが好きかで選ばず、対象年齢・発行日・出典を比べてください。この記事も点検日を付け、確認した国内の推奨へリンクしています。
- 広告の大きな数字だけで選ばない
- 何年の、誰の推奨かを見る
- わからない点は製品を持って相談する
03・つけた後も大切使う → はき出す → しまう、までが一組。
「塗った量」だけでなく、その後にどう使うかも大人と確認しよう。
寝る前を含め、1日2回を基本に
4学会はフッ化物配合歯みがき粉を使った歯みがきを、寝る前を含め1日2回としています。寝る時刻に眠くなって難しいなら、大人と準備を少し早める工夫もできます。朝だけ、気が向いた時だけ、にならないよう仕組みを作ろう。
- 道具の準備を大人も担当
- 回数を罰やごほうびの点数にしない
- 治療中の個別指示があれば従う
はき出し、すすぐなら少量で1回
3歳以降の推奨では、みがいた後に軽くはき出し、うがいをする場合は少量の水で1回です。何度も大量の水ですすいで全部を流す使い方は避けます。歯が生えてから2歳は、必要ならティッシュなどで軽くふき取ってもよいとされています。
- 歯みがき粉を飲むための方法ではない
- うがいが苦手なら無理に練習させない
- 口に残る感覚がつらい場合も相談する
チューブは大人が管理する
甘い味でも食べ物ではありません。小さい子がチューブごと口にしたり、大量に飲み込んだりしないよう、手の届かない場所にしまいます。誤って多く飲み込んだ時は、製品と量・時刻を確認し、医療機関などへ相談してください。
- 子ども同士で量を増やす遊びをしない
- 大人が自己判断で吐かせない
- 具合が悪い時はすぐ医療へつなぐ
今日の一歩歯みがき粉のラベルを、一緒に読もう
買い替える前に、家にある製品を確認するだけでも学べます。
- 大人がチューブを持ち、年齢表示を見る。
- ppmFの数字と、上の表の範囲を比べる。
- 年齢に合う量とはき出し方を確認する。
- 疑問をメモし、大人が安全な場所へしまう。
製品を口へ多く入れる実験はしません。嚥下(飲み込み)の問題や個別の指示がある場合は歯科へ相談してください。
親子で話す家族にも聞いてみたくなったら。
-
濃さと量は同じ言葉?
子ども濃い飲み物を少し、薄い飲み物をたくさん、で違いを考える。
おとな歯みがき粉は飲む物ではないことも確認する。
-
わが家のラベルで見つかった数字は?
子ども数字を読み、大人に伝える。
おとな年齢・量・製品表示まで一緒に確認する。
-
誰がしまう担当にする?
子ども終わったら大人へ渡す係を選ぶ。
おとな小さい子が届かない置き場を作る。
よくある質問もう少し気になったら。
1450ppmは6歳から使える?
1450 ppmFは、4学会が6歳以降に推奨する1400〜1500 ppmFの範囲です。年齢に合う量と製品表示を確認し、はき出しや飲み込みが難しい場合は歯科へ相談してください。
フッ素が心配なので、濃い物を少しにすればいい?
年齢に合わない濃度を自己流で量だけ減らして使うのではなく、年齢に合う濃度と量を組み合わせてください。不安があれば製品を持って歯科へ相談できます。
洗口液にも同じ量の表を使える?
使えません。この表はフッ化物配合歯みがき粉の表です。洗口液や歯科での塗布は別の使用方法なので、製品や歯科の指示を確認してください。
フッ素を使えば虫歯は絶対できない?
予防を助けますが、絶対ではありません。みがき残し、食べ方、だ液や歯の条件、歯科での確認も大切です。できた虫歯の治療の代わりにもなりません。
出典この章を書くために読んだ資料。
- フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(2023年・普及版)日本小児歯科学会ほか4学会 年齢別の900〜1000/1400〜1500 ppmF、使用量、就寝前を含む1日2回、はき出し・少量1回のうがいを確認。資料 ↗
- The Tooth Decay Process米国国立歯科・頭蓋顔面研究所(NIDCR) 酸によるミネラルの流出、だ液とフッ化物による回復の助け、初期の変化と穴の違いを確認。資料 ↗
- テーマパーク8020:むし歯日本歯科医師会 プラーク、酸、虫歯ができやすい場所、だ液、初期には痛みがないことを確認。資料 ↗
資料の読み方について
公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。個別の診断や指示ではありません。
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いっしょに読むためのヒント。
歯みがき粉は飲む物ではないことも確認する。
濃さと量は同じ言葉?
次の一章。
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