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なぜ?図鑑 毎日みがくのに、なぜ虫歯? 第4章/全6章

歯みがき粉の「フッ素」、何を助けてくれるの?

こたえ

歯みがき粉のフッ素(フッ化物)は、失われたミネラルが戻る働きを助け、酸に溶けにくい状態へ歯を守る助けになります。ただし歯ブラシの代わりでも、穴を埋める材料でもありません。

年齢に合う濃度と量で使い、飲み込むための物にはしないことが大切です。

読む時間・対象・資料
読む時間 約10分 対象 小学3年生〜大人 出典 3件

この章だけで読み切れます(約10分)。前後の章は、右の一覧か記事の下から選べます。

この記事の目次8項目
  1. 01こたえ
  2. 02歯ブラシは取り除く係、フッ化物は守りを助ける係。
  3. 03ppmFは「濃さ」。量と年齢も一緒に見る。
  4. 04使う → はき出す → しまう、までが一組。
  5. 05今日の一歩
  6. 06親子で話す
  7. 07この章のFAQ
  8. 08出典

この記事歯みがき粉の「フッ素」、何を助けてくれるの?

まず、ひとつわかろう

いちばん知りたいところから。

歯みがき粉のフッ素(フッ化物)は、失われたミネラルが戻る働きを助け、酸に溶けにくい状態へ歯を守る助けになります。

  1. 01
    歯ブラシは取り除く係、フッ化物は守りを助ける係。

    両方とも歯みがきの時間に使うけれど、同じ仕事ではありません。

  2. 02
    ppmFは「濃さ」。量と年齢も一緒に見る。

    同じ濃さでも、つける量が変わると使うフッ化物の量は変わります。

  3. 03
    使う → はき出す → しまう、までが一組。

    「塗った量」だけでなく、その後にどう使うかも大人と確認しよう。

やってみよう

大人がチューブを持ち、年齢表示を見る。

01・二つの仕事を分ける歯ブラシは取り除く係、フッ化物は守りを助ける係。

両方とも歯みがきの時間に使うけれど、同じ仕事ではありません。「何を助ける?」で覚えよう。

保護者と確認・国内4学会の2023年推奨

年齢・濃さ・量を、三つセットで。

この表はフッ化物配合歯みがき粉の目安です。歯科の塗布や洗口液には使えません。すべての年齢で、寝る前を含め1日2回の利用が推奨されています。

濃度はppmF、長さは歯ブラシに出す量の目安
年齢フッ化物濃度一回の量みがいた後
歯が生えてから2歳900〜1000 ppmF米粒くらい(1〜2mm)必要に応じて、残った歯みがき粉をティッシュなどで軽くふき取ってもよい。歯科で使い方を相談。
3〜5歳900〜1000 ppmFグリーンピースくらい(約5mm)軽くはき出す。うがいをするなら、少量の水で1回。量は大人が確認。
6歳〜大人1400〜1500 ppmF歯ブラシ全体(1.5〜2cm)軽くはき出す。うがいをするなら、少量の水で1回。

歯が生えてから2歳

フッ化物濃度
900〜1000 ppmF
一回の量
米粒くらい(1〜2mm)
みがいた後
必要に応じて、残った歯みがき粉をティッシュなどで軽くふき取ってもよい。歯科で使い方を相談。

3〜5歳

フッ化物濃度
900〜1000 ppmF
一回の量
グリーンピースくらい(約5mm)
みがいた後
軽くはき出す。うがいをするなら、少量の水で1回。量は大人が確認。

6歳〜大人

フッ化物濃度
1400〜1500 ppmF
一回の量
歯ブラシ全体(1.5〜2cm)
みがいた後
軽くはき出す。うがいをするなら、少量の水で1回。
製品の年齢表示・注意事項も確認してください。はき出しや飲み込みが難しい、個別の指示がある、製品表示と迷う場合は歯科へ相談。歯みがき粉は食べ物ではなく、大人が量を管理し、小さい子の手の届かない所に保管します。

図のもと:日本小児歯科学会ほか4学会「フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(2023年・普及版)」↗

毛先で、プラークを減らす

歯ブラシやフロスは、歯の表面へ付着したプラークを取り除く役を受け持ちます。フッ化物が入った歯みがき粉を口に入れただけで、すべてのみがき残しがなくなるわけではありません。まず毛先の届き方が大切です。

  1. すっきりした味だけで終わりにしない
  2. 泡が多いほど汚れが取れたとは限らない
  3. 外・内・かむ面を順にみがく

失う・戻るのバランスを助ける

フッ化物は再石灰化を助け、歯が酸に対して強くなるのを助けます。「透明な服で歯を永久に包む」というイメージだと、使い方や毎日のケアが不要だと誤解してしまうので注意しよう。

  1. 日々の適切な利用が基本
  2. 酸や食べ方の影響をゼロにはしない
  3. 崩れた穴の形は戻せない

家で使う物と、歯科で塗る物は同じ使い方ではない

歯科で行うフッ化物塗布と、家庭の歯みがき粉では製品や濃度、使う方法が違います。医院で塗ったから毎日のケアがいらない、ということではありません。家庭用で歯科の処置を再現しようとしないでください。

  1. 製品を混ぜない・濃くしない
  2. 洗口剤を歯みがき粉と同じ表で使わない
  3. 処置後の飲食などは、その場の指示に従う

02・数字を読む練習ppmFは「濃さ」。量と年齢も一緒に見る。

同じ濃さでも、つける量が変わると使うフッ化物の量は変わります。大人用と子ども用という名前だけでは決めません。

まずは年齢と濃度の組み合わせ

2023年の日本の4学会の推奨では、歯が生えてから5歳までは900〜1000 ppmF、6歳からは1400〜1500 ppmFです。例えば1450 ppmFは後者の範囲です。数字は歯みがき粉中のフッ化物濃度を示し、「よくみがける点数」ではありません。

  1. パッケージの年齢表示も確認する
  2. 6歳未満に高濃度を自己判断で使わない
  3. 製品表示と迷う時は歯科・薬剤師へ相談

量は三つの年齢帯で変わる

歯が生えてから2歳は米粒くらい、3〜5歳はグリーンピースくらい、6歳以降は歯ブラシ全体が推奨の目安です。上の表で長さも見て、大人が確認しよう。小さい子へ大人と同じ長さを出す使い方にはしません。

  1. 小さい子は大人が量を管理
  2. 画面上の絵を実物大の物差しにしない
  3. はき出せない・飲み込みの問題は個別に相談

昔聞いた目安と違うことがある

推奨は研究や製品の変化に合わせて見直されます。古い記事と違う数字を見つけたら、どちらが好きかで選ばず、対象年齢・発行日・出典を比べてください。この記事も点検日を付け、確認した国内の推奨へリンクしています。

  1. 広告の大きな数字だけで選ばない
  2. 何年の、誰の推奨かを見る
  3. わからない点は製品を持って相談する

03・つけた後も大切使う → はき出す → しまう、までが一組。

「塗った量」だけでなく、その後にどう使うかも大人と確認しよう。

寝る前を含め、1日2回を基本に

4学会はフッ化物配合歯みがき粉を使った歯みがきを、寝る前を含め1日2回としています。寝る時刻に眠くなって難しいなら、大人と準備を少し早める工夫もできます。朝だけ、気が向いた時だけ、にならないよう仕組みを作ろう。

  1. 道具の準備を大人も担当
  2. 回数を罰やごほうびの点数にしない
  3. 治療中の個別指示があれば従う

はき出し、すすぐなら少量で1回

3歳以降の推奨では、みがいた後に軽くはき出し、うがいをする場合は少量の水で1回です。何度も大量の水ですすいで全部を流す使い方は避けます。歯が生えてから2歳は、必要ならティッシュなどで軽くふき取ってもよいとされています。

  1. 歯みがき粉を飲むための方法ではない
  2. うがいが苦手なら無理に練習させない
  3. 口に残る感覚がつらい場合も相談する

チューブは大人が管理する

甘い味でも食べ物ではありません。小さい子がチューブごと口にしたり、大量に飲み込んだりしないよう、手の届かない場所にしまいます。誤って多く飲み込んだ時は、製品と量・時刻を確認し、医療機関などへ相談してください。

  1. 子ども同士で量を増やす遊びをしない
  2. 大人が自己判断で吐かせない
  3. 具合が悪い時はすぐ医療へつなぐ

今日の一歩歯みがき粉のラベルを、一緒に読もう

買い替える前に、家にある製品を確認するだけでも学べます。

  1. 大人がチューブを持ち、年齢表示を見る。
  2. ppmFの数字と、上の表の範囲を比べる。
  3. 年齢に合う量とはき出し方を確認する。
  4. 疑問をメモし、大人が安全な場所へしまう。

製品を口へ多く入れる実験はしません。嚥下(飲み込み)の問題や個別の指示がある場合は歯科へ相談してください。

親子で話す家族にも聞いてみたくなったら。

  • 濃さと量は同じ言葉?

    子ども濃い飲み物を少し、薄い飲み物をたくさん、で違いを考える。

    おとな歯みがき粉は飲む物ではないことも確認する。

  • わが家のラベルで見つかった数字は?

    子ども数字を読み、大人に伝える。

    おとな年齢・量・製品表示まで一緒に確認する。

  • 誰がしまう担当にする?

    子ども終わったら大人へ渡す係を選ぶ。

    おとな小さい子が届かない置き場を作る。

よくある質問もう少し気になったら。

1450ppmは6歳から使える?

1450 ppmFは、4学会が6歳以降に推奨する1400〜1500 ppmFの範囲です。年齢に合う量と製品表示を確認し、はき出しや飲み込みが難しい場合は歯科へ相談してください。

フッ素が心配なので、濃い物を少しにすればいい?

年齢に合わない濃度を自己流で量だけ減らして使うのではなく、年齢に合う濃度と量を組み合わせてください。不安があれば製品を持って歯科へ相談できます。

洗口液にも同じ量の表を使える?

使えません。この表はフッ化物配合歯みがき粉の表です。洗口液や歯科での塗布は別の使用方法なので、製品や歯科の指示を確認してください。

フッ素を使えば虫歯は絶対できない?

予防を助けますが、絶対ではありません。みがき残し、食べ方、だ液や歯の条件、歯科での確認も大切です。できた虫歯の治療の代わりにもなりません。

出典この章を書くために読んだ資料。

  • フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(2023年・普及版)日本小児歯科学会ほか4学会 年齢別の900〜1000/1400〜1500 ppmF、使用量、就寝前を含む1日2回、はき出し・少量1回のうがいを確認。
    資料 ↗
  • The Tooth Decay Process米国国立歯科・頭蓋顔面研究所(NIDCR) 酸によるミネラルの流出、だ液とフッ化物による回復の助け、初期の変化と穴の違いを確認。
    資料 ↗
  • テーマパーク8020:むし歯日本歯科医師会 プラーク、酸、虫歯ができやすい場所、だ液、初期には痛みがないことを確認。
    資料 ↗
資料の読み方について

公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。個別の診断や指示ではありません。

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いっしょに読むためのヒント。

歯みがき粉は飲む物ではないことも確認する。

親子で話すなら

濃さと量は同じ言葉?

次の一章。

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