なぜ?図鑑 毎日みがくのに、なぜ虫歯? 第3章/全6章
「みがいたつもり」を、どうやって減らす?
歯ブラシを大きく動かすより、毛先を歯に当てて軽い力で小さく動かし、場所を順に移します。歯の外・内・かむ面を忘れず、難しい所は大人が助ける。歯と歯の間は、歯科で使い方を教わったフロスも役立ちます。
「長く」だけでなく「どこへ」を考えよう。
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この記事「みがいたつもり」を、どうやって減らす?
まず、ひとつわかろう
いちばん知りたいところから。
歯ブラシを大きく動かすより、毛先を歯に当てて軽い力で小さく動かし、場所を順に移します。
- 01同じ道ばかり走らず、三つの面へ。
床の真ん中だけ掃くと、すみが残るよね。
- 02難しい所は、きみの根性で解決しなくていい。
見えにくい場所、段差、狭いすき間。
- 03子どもが練習、大人が難所を担当。
仕上げみがきは「できない子への罰」ではありません。
座って、上・下の外・内・かむ面の道順を言ってみる。
01・歯みがきの道順同じ道ばかり走らず、三つの面へ。
床の真ん中だけ掃くと、すみが残るよね。歯も、見えやすい前だけでは終わりません。まずは道順を言葉にします。
歯みがきの道順メモ
上と下、それぞれ三つの面へ。
上の歯
- 1・外側ほお・くちびる側
- 2・内側舌・上あご側
- 3・かむ面奥歯の溝も確認
下の歯
- 1・外側ほお・くちびる側
- 2・内側舌・上あご側
- 3・かむ面奥歯の溝も確認
毛先を当てる → 軽い力で小刻みに → 次の場所へ。
歯と歯の間や生えかけの低い歯は、この道順だけで十分とは限りません。フロスや当て方を歯科で教わろう。
外側 → 内側 → かむ面
上と下、それぞれの歯に外側・内側・かむ面があります。始める所は自分で決めて大丈夫。順番を決めると、毎回同じ所だけをみがくことや、途中の飛ばしを減らす手がかりになります。
- 上の歯と下の歯を分けて考える
- 前歯の裏も忘れない
- 奥歯の溝と一番奥の後ろも確認する
毛先を当てて、軽く、小さく
力いっぱいゴシゴシすると、毛先が開いて狙った所へ当たりにくくなったり、歯ぐきを傷つけたりします。毛先が大きく広がらない軽さで、小刻みに動かして場所をずらそう。自分の口での角度は、歯科で見せてもらうとわかりやすくなります。
- 歯ブラシをかむ練習ではない
- 歯ぐきを押し込んで痛くしない
- 前歯の裏などは歯ブラシの向きを変える
大きさと毛先を、道具係が点検する
大きすぎる頭の歯ブラシでは、小さな口の奥へ届きにくいことがあります。毛先が開いた物も見直します。高価な道具なら自動で全部きれいになるわけではありません。電動でも、当てる場所と使い方が大切です。
- 口や手に合う道具を選ぶ
- 電動は年齢・製品の説明を確認
- 合わない・痛いなら歯科で相談する
02・残りやすい三つの場所難しい所は、きみの根性で解決しなくていい。
見えにくい場所、段差、狭いすき間。理由が違えば、手助けの仕方も違います。
生えかけの奥歯:まだ高さが低い
6歳ごろに一番奥へ出てくる永久歯は、隣の歯より低い時期があります。いつもの横向きの動きだけでは、毛先が上を通り過ぎることも。ほお側から当てる方法や小さなブラシなど、今の生え方に合う方法を歯科で教わろう。
- 「新しい歯はない」と思っても奥を確認
- 大人が明るい所で見て手伝う
- 歯ぐきの下へ無理に突っ込まない
歯と歯の間:歯ブラシだけで届かない所
フロスは歯の間の面を清掃する道具です。勢いよく押し込むと歯ぐきを傷つけるので、大人と、歯科で実際の使い方を習います。「食べ物が見えないから必要ない」とは限りません。必要な場所や頻度も相談できます。
- つまようじや針で代用しない
- 引っかかる・痛い時は無理に引かない
- フロスが難しい事情も歯科へ伝える
歯と歯ぐきの境目:泡だけでは確認しにくい
泡やスッキリ感が出たことと、みがき残しが減ったことは別です。鏡を見て、歯の境目まで届くようにします。出血や痛みが続く時は、強くこすって解決しようとせず、歯ぐきやみがき方を確認してもらいます。
- 歯みがき粉を増やせばよいとは限らない
- 年齢に合う量を使う
- 気になる変化を大人へ伝える
03・毎晩のけんかを減らす子どもが練習、大人が難所を担当。
仕上げみがきは「できない子への罰」ではありません。見えない所を二人で確かめる、歯のチーム作業です。
「全部やり直し」より、担当を分ける
子どもが一通り練習し、大人が奥や裏など難しい所を確認する。どこまで一人でできるかは、手の動き、歯並び、生えかわりで違います。「何歳だから絶対卒業」と決めず、歯科でみがけているかを一緒に見てもらいます。
- 本人ができた所も言葉にする
- 大人の準備する仕事も決める
- 自立は支援を一度になくすことではない
嫌がる時は、何が嫌なのかを分ける
痛い、味が苦手、泡が多く感じる、口の奥が苦しい、眠くてつらい。理由で工夫は変わります。「わがまま」とまとめず、寝落ちする前の時刻や、使いやすい道具を相談しよう。感覚の敏感さや障害がある場合も個別の支援を歯科へ相談できます。
- 痛みを我慢させて続けない
- 無理に押さえつける家庭向け手順にしない
- 年齢に合うフッ化物濃度は味と別に確認する
歯ブラシをくわえたら、歩かない
転んだり人にぶつかったりすると、歯ブラシが口やのどを傷つけることがあります。座って安定した姿勢で、幼い子は大人が見守ります。柔らかい柄や安全対策のある製品でも、歩き回ってよいわけではありません。
- みがきながら追いかけっこをしない
- おもちゃを取る時は一度歯ブラシを置く
- 口やのどのけがは自己判断せず医療へ相談
今日の一歩わが家の「最後に確認する一か所」を決める
できていない所を全部探すより、今日の難所を一つにします。
- 座って、上・下の外・内・かむ面の道順を言ってみる。
- いつも飛ばしそうな場所を大人と選ぶ。
- 子どもが練習し、大人が無理なく確認する。
- 当て方がわからない所は次の受診で見せてもらう。
歯ブラシをくわえて移動しません。痛い所を力でみがかず、大人と歯科へ相談します。
親子で話す家族にも聞いてみたくなったら。
-
どこをみがいている時が難しい?
子ども奥、裏、間から具体的に選ぶ。
おとな小さな口でやりにくい理由を一緒に考える。
-
嫌な感じは、どんな感じ?
子ども痛い・味・泡・眠さを分けて話す。
おとな原因に合った一つの変更を試す。
-
歯のチームの道具係は誰?
子ども歯ブラシの毛先を確認する役を選ぶ。
おとな補充や受診予約を子ども任せにしない。
よくある質問もう少し気になったら。
長時間みがくほどいい?
長さだけでは毛先が届いたかはわかりません。力を入れすぎず、全部の面を順にみがく方法を身につけましょう。長くみがいても毎回同じ場所が残るなら、当て方を歯科へ相談します。
電動歯ブラシなら仕上げみがきは不要?
自動で場所を見分けてくれるわけではありません。子どもが扱える大きさ・重さ・年齢を確認し、必要な手助けを続けてください。歯科で使い方を見てもらえます。
うがいだけではだめ?
付着したプラークは、うがいだけでは落ちにくいものです。うがいと、歯ブラシやフロスで取り除くケアは役割が違います。
歯みがき粉が苦手ならどうする?
味や泡、痛みなど、苦手な理由を分けて歯科へ相談してください。年齢に合うフッ化物濃度や量を保ちながら、使いやすい製品・方法を探せる場合があります。
出典この章を書くために読んだ資料。
- 歯みがき い・ろ・は:奥歯のみがき方日本歯科医師会 毛先を当てる、軽い力で小刻みに動かす、奥歯の面ごとに当て方を変える方法を確認。資料 ↗
- 意外と知らない歯みがきの正解日本歯科医師会 歯ブラシの大きさと毛先の交換を確認。すすぎの回数などは、この資料ではなく2023年の4学会推奨を優先しています。資料 ↗
- こどもたちの口と歯の質問箱:小学生低学年日本小児歯科学会 歯の層、生えかわり、6歳臼歯、フロス、シーラント、治療の道具を確認。年齢は順番を理解する目安です。資料 ↗
- フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(2023年・普及版)日本小児歯科学会ほか4学会 年齢別の900〜1000/1400〜1500 ppmF、使用量、就寝前を含む1日2回、はき出し・少量1回のうがいを確認。資料 ↗
- Vol.629 歯ブラシがのどに刺さる事故消費者庁 歯ブラシをくわえて移動しないこと、座って保護者が見守ることなど、事故を避ける注意を確認。資料 ↗
資料の読み方について
公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。個別の診断や指示ではありません。
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いっしょに読むためのヒント。
小さな口でやりにくい理由を一緒に考える。
どこをみがいている時が難しい?
次の一章。
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