しごと図鑑 夢への道
気象予報士になるには?
気象予報士は、受験する年齢や学歴の制限がない国家資格です。学科と実技の試験に合格し、気象庁長官の登録を受けます。ただし、資格を取ることと、気象の仕事に採用されることは別の段階です。
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国家試験・登録型。4つの進路を同じ物差しで並べています。今すぐ決めるためではなく、選べる道の数を知るために読んでください。
この記事気象予報士になるには?
まず、ひとつわかろう
いちばん知りたいところから。
合格後に登録して気象予報士になります。仕事に就くには、会社や自治体などの採用条件、気象以外の専門、データ分析、伝える力も確認します。
- 01大学で気象・物理・地球科学などを学ぶ例
大気の動き、物理、数学、観測、コンピューターなどを体系的に学びながら試験を目指す道です。
- 02別分野の大学・専門学校などから学ぶ例
放送、農業、交通、情報、環境などの専門と、気象の知識を組み合わせる道があります。
- 03講座・独学で試験を目指す例
受験資格の制限がないため、学校の専攻に関係なく学べます。学科と実技を分け、長い計画で進めます。
気象庁の予報を一つ選び、安全な場所から見た空と比べる。
まず数字で見る「合格率」と「仕事に就ける確率」はちがう。
最新の結果が公表されている第65回試験と、登録者数を見ます。試験には受験資格の制限がないため、受験者の学び方や経験年数は同じではありません。
- 3,932人第65回試験の受験者2026年1月25日に実施。申請者4,557人のうち実際に受験した人数です。
- 208人そのうち合格した人受験者に対する合格率は5.3%。学科と実技を合わせた試験結果です。
- 12,921人登録された気象予報士2026年3月31日現在。登録者全員が気象の仕事に就いている人数ではありません。
ここから分かること第65回は、受験した100人に置きかえると約5人が合格した試験です。
これは「子ども100人のうち5人が気象予報士になれる」という意味ではありません。また、合格・登録は、気象会社や放送局などへの就職を保証する数字ではありません。
- 受験資格の制限なし年齢や学歴で受験をあきらめる試験ではありません。ただし、必要な知識と記述する力を学ぶ準備は必要です。
- 学科と実技がある一般知識、専門知識の学科に加え、資料を読んで予想と防災を記述する実技があります。
- 合格後に登録試験に合格した人が気象予報士となるには、気象庁長官の登録を受けます。
進み方学び方は自由。試験と登録は共通。
大学の気象・物理分野、別分野の学校、講座や独学、働きながらの学びなど、試験までの道は一つではありません。受験資格に年齢・学歴の制限はありません。
- 大学で気象・物理・地球科学などを学ぶ例
高校で数学・理科を学ぶ → 大学で専門を深める → 気象予報士試験 → 登録・仕事を探す
ここが分かれ目:大気の動き、物理、数学、観測、コンピューターなどを体系的に学びながら試験を目指す道です。
回り道からの戻り方:気象学科という名前でなくても、地球科学、物理、海洋、情報などからつながる場合があります。授業内容を確認します。
- 別分野の大学・専門学校などから学ぶ例
自分の専門を学ぶ → 気象の講座や教材を足す → 気象予報士試験 → 専門と気象を組み合わせる
ここが分かれ目:放送、農業、交通、情報、環境などの専門と、気象の知識を組み合わせる道があります。
回り道からの戻り方:資格講座の修了だけでは気象予報士にはなりません。国家試験、登録、希望する仕事の採用条件を別々に確認します。
- 講座・独学で試験を目指す例
基礎を学び直す → 過去問題と天気図を読む → 学科・実技試験 → 登録・実務を学ぶ
ここが分かれ目:受験資格の制限がないため、学校の専攻に関係なく学べます。学科と実技を分け、長い計画で進めます。
回り道からの戻り方:学科の合格科目は、申請により合格発表日から1年以内に行われる試験で免除を受けられます。最新の試験案内を確認します。
- 別の仕事をしながら学ぶ例
今の仕事を続ける → 気象と仕事の接点を探す → 試験・登録 → 社内活用・転職・地域防災
ここが分かれ目:交通、農業、小売、電力、IT、自治体など、今の経験に気象を加える道があります。資格を取っても転職だけが答えではありません。
回り道からの戻り方:勉強時間、費用、家族や仕事との両立を小さく区切ります。期限を急がず、受験する回を選び直せます。
試験合格だけで、仕事が決まるわけではない。合格後に登録して気象予報士になります。仕事に就くには、会社や自治体などの採用条件、気象以外の専門、データ分析、伝える力も確認します。
実際の時間の使い方一日のモデル|気象会社の予報担当
気象会社、放送、防災、担当する地域、日勤・交替制で変わります。ここでは民間気象会社で日中の予報を担当する一例を示します。
| 時間 | すること | 中身 |
|---|---|---|
| 8:30 | 引きつぎ・最新情報の確認 | 前の担当から予報と実際のずれ、注意する現象、顧客の予定を受け取る。 |
| 9:00 | 観測と数値予報を比べる | 衛星、レーダー、アメダス、天気図、複数の予測資料を見比べる。 |
| 10:30 | 地域や目的に合わせて予想 | 地形や季節を考え、雨、風、気温などの時間変化を判断する。 |
| 12:00 | 食事・休憩 | 交替制の職場では担当をつなぎ、自分も休む。大きな変化があれば予定が変わる。 |
| 13:00 | 放送・企業・防災担当へ説明 | いつ、どこで、何に注意するかと、予想の変わる可能性を伝える。 |
| 15:00 | 新データで更新 | 発表後も観測を追い、必要なら予報や説明を見直す。 |
| 17:00 | 検証・次の担当へ | 予報と実際を比べ、判断の理由と残った不確かさを記録して引きつぐ。 |
一週間のモデル|予報・説明・検証
| 曜日 | すること | 中身 |
|---|---|---|
| 月 | 予報デスク | 観測・予測資料を読み、地域の予報を組み立てる。 |
| 火 | 企業向け説明 | 交通や商品など、相手の判断に必要な形へ言いかえる。 |
| 水 | 検証 | 予報と実際の天気を比べ、ずれの原因を調べる。 |
| 木 | 交替勤務・引きつぎ | 早朝や夜間を担当する職場もある。勤務表は職場で異なる。 |
| 金 | 改善・勉強会 | 新しい予測資料、災害事例、伝え方をチームで学ぶ。 |
| 土 | 休みの例 | 24時間情報を出す職場では、平日が休みになる場合もある。 |
| 日 | 休みの例 | 台風などがあっても、決められた勤務と交替で対応する。 |
一年のモデル|季節を追い、次へ生かす
| 時期 | すること | 中身 |
|---|---|---|
| 春 | 天気の変化と生活への影響 | 低気圧、強風、寒暖差などを追い、農業、交通、行事への説明を工夫する。 |
| 夏 | 大雨・猛暑・台風に備える | 新しい防災気象情報を確認し、危険が高まる前から更新と引きつぎを続ける。 |
| 秋 | 台風・大雨を検証する | 予報と実際を比べ、地域差、伝わり方、対応を次の事例へ生かす。 |
| 冬 | 大雪・低温・強い風を追う | 雪になりやすい条件や交通への影響を確認し、一年の学びを更新する。 |
予報を出した後の「答え合わせ」も仕事。新しい観測データが入るたびに予想を見直します。予報と実際の天気を比べ、ずれの理由を調べ、次の予報や伝え方を改善します。
いまからできること雷、大雨、台風、増水した川、荒れた海、雪崩のおそれがある場所へ観察に行ってはいけません。安全な室内から公式情報を見て、いつもの空を記録することから始めます。
- A|小学生の空日記1日:公式予報を見る → 安全な場所から空を見る → 絵と一文を残す/1週間:同じ時刻の雲、気温、風を3日比べ、予報と違った日を一つ探す。/1年:春夏秋冬で、雲、日の長さ、暑さ・寒さの違いを一枚にまとめる。雷、大雨、強風のときは外へ見に行きません。窓から離れ、大人と気象庁・自治体の情報を確認します。
- B|中学生のデータ調べ1日:授業 → 部活や休息 → 気温・雨量をグラフにする → 睡眠/1週間:天気図と実際の天気を比べ、「当たった・外れた」だけでなく理由を考える。/1年:地域で起きやすい大雨、雪、強風、暑さをハザードマップと一緒に調べる。川、海、崖、用水路へ観測に行かず、公開データを使います。個人の住所や通学時間は公開しません。
- C|高校生の進路と試験調べ1日:数学・物理・地学・国語を学ぶ → 天気図を読む → 休む/1週間:大学、別分野の学校、講座、独学の費用と学び方を二つ以上比べる。/1年:試験科目、日程、免除制度、登録、仕事の採用を別の箱で進路図にする。受験資格に制限がなくても、早く合格する競争ではありません。学校生活と健康を守り、基礎を積み重ねます。
- D|試験を目指す人1日:仕事・学校 → 短い復習 → 過去問題 → 食事・睡眠/1週間:一般・専門・実技を分け、できた理由と迷った理由を記録する。/1年:受験する回、科目免除の期限、登録手続き、資格を生かす場所を予定表にする。睡眠を削り続けず、模範解答だけを覚えません。防災上の意味と根拠を説明できるように学びます。
土台になる力
空が好きな気持ちに、数学・物理、データ、法律、防災、相手に伝わる言葉を重ねます。「必ず」ではなく、予報の確からしさと変化も伝える力が必要です。
- 観察する
- 数学・物理
- データを読む
- 不確かさを伝える
- 防災を考える
6つの仕事、6つの天気の使い方。厚生労働省job tagと気象庁の公式情報をもとに、天気予報を作る仕事だけでなく、放送、防災、交通、需要予測、データ分析まで見ます。
- 地域や目的に合う予報を作る民間気象会社・予報センター、リモート環境など気象庁の観測・数値予報資料と地域の特性を読み、許可を受けた範囲で予報を作り、結果を検証します。(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/kyoka.html)
- 天気と防災を伝わる言葉へ放送・気象キャスター・テレビ、ラジオ、Webなど図や短い言葉を使い、生活への影響と注意点を伝えます。出演だけでなく、資料づくりや更新の確認もあります。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/94)
- 安全な運行判断を助ける交通・運行支援・航空、船、鉄道、道路、物流など風、雨、雪、視程などの予測を、運行計画や遅れへの備えに使える形で説明します。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/94)
- 天気と商品の動きを結びつける需要予測・企業支援・小売、電力、農林水産、イベントなど気温や雨と、商品の売れ方、電力、作業予定を分析します。気象のほかに相手の仕事を学ぶ力も必要です。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/94)
- 地域の避難と備えを支える気象防災アドバイザー・市町村、地域の研修や災害対策本部など平時の研修や計画づくり、危険が高まるときの気象解説を通して、自治体の防災判断を支えます。別の育成研修や委嘱があります。(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/intro/gyomu/wxad/index.html)
- 天気とビジネスのデータを分析する気象データアナリスト・情報、農業、小売、保険などの企業気象データと会社のデータを組み合わせ、課題解決へつなげます。気象予報士とは別に、データ分析の知識も深める道です。(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/yohoushi.html)
空は世界につながる。でも資格の制度は国でちがう。気象観測と予測では世界のデータや国際的な連携を使います。一方、日本の気象予報士登録が、そのまま外国の資格や採用条件になるわけではありません。海外で働くなら、英語、現地の防災情報、資格・就労制度も確認します。
回り道試験、就職、希望する仕事が予定どおりでなくても、学科合格の免除制度、次回受験、別の気象分野、データ・防災・伝える仕事へ道を引き直せます。
- 一度の試験で合格できなかった
- 一般・専門・実技を分けて結果を確認する。合格科目の免除期限を公式案内で確認し、次に受ける範囲を決める。
- 数学・物理で止まった
- 必要な単元まで戻り、図、グラフ、簡単な計算から学び直す。学校の先生や講座へ質問する。
- 実技の文章を時間内に書けなかった
- 資料から事実を拾う、根拠を短く書く、時間を区切る練習を別々に行う。
- 合格したが希望の気象会社に採用されなかった
- 放送、防災、交通、IT、企業内のデータ活用など、資格と今までの専門を組み合わせる仕事を調べる。
- 交替勤務が生活に合わなかった
- 体調を優先し職場へ相談する。企業向け分析、教育、研修、データ分野など勤務の違う役割を比べる。
- 予報と実際が大きくずれた
- 隠さず観測と判断をふり返り、地形、資料、更新時刻、伝え方をチームで検証して次へ生かす。
よくある質問迷いやすいところを、条件で分ける。
算数や物理が苦手でも目指せる?
大気の動きやデータを理解するため、数学・物理の基礎は使います。ただし最初から全部得意である必要はありません。気温のグラフ、割合、速さ、力の働きなど、分からない所を小さく分けて学び直せます。
気象予報士はテレビに出る人だけ?
違います。気象会社で予報を作る、交通や商品の判断を支える、自治体防災に関わる、気象データを分析するなどの仕事があります。テレビ出演をしない気象予報士もいます。
子どもでも試験を受けられる?
受験資格に年齢・学歴の制限はありません。ただし、早く合格することが目的ではありません。学校で理科・数学・国語を学び、安全に空を観察する経験が将来の土台になります。
大学へ行かないとなれない?
大学は必須ではありません。講座や独学で学ぶ人もいます。ただし試験は学科と記述式の実技があり、合格後の仕事は採用先ごとに学歴、経験、専門性などの条件が違います。
合格率5.3%なら、ほとんどなれない?
5.3%は第65回試験を実際に受けた人の中での結果です。受験者の学び方、受験回数、学科免除の有無は同じではありません。子どもの将来確率にはできず、結果だけで自分の可能性を決めません。
資格を取れば、必ず天気の仕事に就ける?
必ずではありません。気象予報士になるには試験合格と登録が必要ですが、就職には会社や自治体などの採用があります。気象以外の専門、データ、文章、放送、防災の経験が役立つ仕事もあります。
自分で天気予報を発表してもいい?
空の観察や自由研究で自分の予想を記録することと、他の人へ反復・継続して予報を提供する業務は別です。予報業務には気象庁長官の許可が必要な場合があります。公開するときは大人と公式情報を確認し、学習上の予想だと分けます。
AIがあれば、気象予報士はいらなくなる?
計算やデータ整理は大きな助けになりますが、資料が地域の地形に合うか確かめ、防災上の意味を考え、不確かさを人へ伝え、結果を検証する仕事があります。道具の答えをそのまま信じない力が大切です。
今日の一歩いま、できることを一つだけ
気象予報士を目指す最初の一歩は、危険な天気へ近づくことではありません。公式予報と安全な場所から見た空を比べ、予想と結果を言葉にすることです。
- 気象庁の予報を一つ選び、安全な場所から見た空と比べる。
- 朝・昼・夕の雲、気温、風を3日だけ表にする。
- 予報を作る・伝える・防災に使う・企業で使う仕事の違いを書く。
- 国家試験、登録、仕事の採用を三つの箱で進路図にする。
進路は一本ではありません。ここに書いたのは代表的な道で、地域や年度で条件が変わります。決める前に学校や家族と確かめてください。
出典この道のりを、どこで確かめた。
- 気象庁「気象予報士について」気象庁「気象予報士について」 制度、試験合格後の登録、2026年3月31日時点の登録者数資料 ↗
- 気象業務支援センター「気象予報士試験概要」気象業務支援センター「気象予報士試験概要」 受験資格、学科・実技、科目免除資料 ↗
- 気象業務支援センター「気象予報士試験 実施状況」気象業務支援センター「気象予報士試験 実施状況」 第65回の受験者、合格者、合格率資料 ↗
- 気象庁「予報業務の許可について」気象庁「予報業務の許可について」 予報業務許可制度、気象予報士の設置と業務資料 ↗
- 厚生労働省 job tag「気象予報士」厚生労働省 job tag「気象予報士」 仕事内容、学び方、放送・交通・企業・防災での活用資料 ↗
資料の読み方について
試験、登録者数、制度は公式資料を確認しました。一日・一週間・一年と子ども時代は理解するためのモデル例です。勤務や採用条件は職場ごとに異なります。
おうちの方へ
いっしょに読むためのヒント。
新しい観測データが入るたびに予想を見直します。予報と実際の天気を比べ、ずれの理由を調べ、次の予報や伝え方を改善します。 これは「子ども100人のうち5人が気象予報士になれる」という意味ではありません。また、合格・登録は、気象会社や放送局などへの就職を保証する数字ではありません。
この仕事への道は、どれか一つしかないと思う?
次に読む。
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大学、短期大学、専門学校、5年一貫。