しごと図鑑 夢への道
小学校の先生になるには?
大学や短期大学で学ぶ道、教員資格認定試験を受ける道、卒業後に不足する単位を学び足す道があります。教員免許状を取り、公立学校なら自治体の採用選考を受けます。
読む時間・対象・資料
免許・採用選考型。4つの進路を同じ物差しで並べています。今すぐ決めるためではなく、選べる道の数を知るために読んでください。
この記事小学校の先生になるには?
まず、ひとつわかろう
いちばん知りたいところから。
小学校教諭の免許状を取得できる課程か、教育実習、介護等体験、費用、通学、採用選考への支援を公式情報で確認します。
- 01大学で一種免許状を目指すルート
学士の学位と必要な教職課程を修め、小学校教諭一種免許状を申請する一般的な道です。
- 02短期大学で二種免許状を目指すルート
短期大学士の学位と必要な教職課程を修め、小学校教諭二種免許状を申請する道です。
- 03小学校教員資格認定試験ルート
大学の教職課程以外で身につけた力を試験で確認し、合格後に小学校教諭二種免許状を申請できる道です。
自分が助かった「分かりやすい説明」を三つ書く。
まず数字で見る「何人に1人なれる?」を、免許と採用に分ける。
子ども全体から先生になる確率は出せません。ここでは、教員免許状を取得済みまたは取得見込みで、公立小学校の採用選考を受けた人の全国集計を見ます。
- 34,434人令和7年度 小学校区分の受験者都道府県・指定都市など68自治体の公立学校採用選考を文部科学省が集計。
- 17,078人そのうち採用された人採用者数は自治体の採用予定や年度によって変わります。
- 2.0倍全国集計の採用倍率受験者数÷採用者数。自治体別では倍率が異なります。
ここから分かることこの年度の全国集計では、受験者約2人に対して採用者1人の規模でした。
これは「子ども2人のうち1人が先生になれる」という意味ではありません。免許を取得済みまたは取得見込みで採用選考を受けた人の集計です。公立・国立・私立では採用方法が違い、自治体によって試験区分や倍率も異なります。
- 免許状は採用の前に確認公立学校の常勤教員は、免許状を取得済みまたは取得見込みで採用選考を受けます。
- 自治体ごとに選考が違う筆記、面接、模擬授業、実技などの内容と時期は、都道府県・指定都市ごとに確認します。
- 数字は毎年変わる採用予定、退職者、受験者の数で倍率は変わります。受ける年の公式要項が正本です。
進み方「免許を取る」と「採用される」は、別の段階。
普通免許状には専修・一種・二種があり、学ぶ場所や学位が違います。公立学校の先生になる場合は、その後に自治体の採用選考があります。
- 大学で一種免許状を目指すルート
高校などを卒業 → 免許を取れる大学で4年 → 単位・実習・体験 → 免許申請・採用選考
ここが分かれ目:学士の学位と必要な教職課程を修め、小学校教諭一種免許状を申請する一般的な道です。
回り道からの戻り方:教育学部以外でも免許を取れる課程があります。一覧と大学の公式案内で、取得できる免許状を確認します。
- 短期大学で二種免許状を目指すルート
高校などを卒業 → 免許を取れる短期大学 → 単位・実習・体験 → 免許申請・採用選考
ここが分かれ目:短期大学士の学位と必要な教職課程を修め、小学校教諭二種免許状を申請する道です。
回り道からの戻り方:二種免許状でも小学校教諭の普通免許状です。学費、実習、編入や一種への上進の道まで比べます。
- 小学校教員資格認定試験ルート
受験資格を確認 → 第1次・第2次試験 → 合格 → 二種免許申請・採用選考
ここが分かれ目:大学の教職課程以外で身につけた力を試験で確認し、合格後に小学校教諭二種免許状を申請できる道です。
回り道からの戻り方:令和8年度は高校卒業者などで2006年4月1日までに生まれた人が対象です。日程・条件は毎年の受験案内で確認します。
- 卒業後に学び足すルート
以前の単位を確認 → 教育委員会へ相談 → 大学などで不足単位 → 免許申請・採用選考
ここが分かれ目:大学卒業後や別の仕事を経験した後でも、教職課程のある大学などで不足する単位を修得する道があります。
回り道からの戻り方:以前の単位は自動で無効になりません。大学の「学力に関する証明書」を取り、都道府県教育委員会へ確認します。
「教育学部」という名前だけで決めない。小学校教諭の免許状を取得できる課程か、教育実習、介護等体験、費用、通学、採用選考への支援を公式情報で確認します。
実際の時間の使い方一日のモデル|学級担任の授業日
学校、学年、担任か専科か、行事の時期で変わります。ここでは学級担任の授業がある日をモデルにします。
| 時間 | すること | 中身 |
|---|---|---|
| 7:45 | 教室と予定を確認 | 安全、連絡、教材、今日気をつける子どもの様子を教職員で確認する。 |
| 8:15 | 登校・朝の会 | あいさつや表情、出欠、体調を見て、一日の見通しを伝える。 |
| 8:45 | 午前の授業 | 問いを出し、考えを聞き、ノートや活動を見て説明を変える。 |
| 12:15 | 給食・休み時間 | 安全や友だち関係を見守り、子どもと一緒に教室で過ごす。 |
| 13:30 | 午後の授業・清掃 | 教科や係活動を進め、道具と教室を安全に整える。 |
| 15:30 | 記録・相談・翌日の準備 | 作品や学びを確認し、保護者や教職員と連絡し、教材を準備する。 |
一週間のモデル|授業と学校運営
| 曜日 | すること | 中身 |
|---|---|---|
| 月 | 一週間の見通し | 授業、係、行事を子どもと確認する。 |
| 火 | 授業を見直す | ノートや発言から、次の説明や教材を変える。 |
| 水 | 教職員の打ち合わせ | 学年や学校全体で子どもの安全と予定を共有する。 |
| 木 | 専門家・家庭と連携 | 必要に応じて養護教諭、支援員、保護者などと相談する。 |
| 金 | 学びと生活をふり返る | できたことと次の課題を子どもと確かめる。 |
| 土 | 休みの例 | 行事や授業がある週もある。振替休日を確認する。 |
| 日 | 休み・生活を整える | 仕事を続けるため、自分の体と心を休める。 |
一年のモデル|一つの学級を受け持つ
| 時期 | すること | 中身 |
|---|---|---|
| 4月 | 新しい学級をつくる | 子どもの名前、得意、心配、家庭からの情報を確認し、安心できる約束を考える。 |
| 春から夏 | 学び方と関係を育てる | 授業と生活の様子を記録し、一人ひとりに合う助け方をチームで探す。 |
| 夏休み | 研修・面談・次の準備 | 授業がない期間も、研修、教材研究、学校の仕事、休暇を組み合わせる。 |
| 秋から冬 | 行事と学びを深める | 校外学習や行事を安全に進め、できるようになったことを確かめる。 |
| 3月 | 一年をまとめて次へつなぐ | 成長と必要な支援を記録し、子ども、家庭、次の学年へ丁寧に引き継ぐ。 |
授業の前と後にも、子どもを支える仕事がある。授業計画、教材準備、記録、保護者との連絡、教職員の打ち合わせ、行事、安全確認もチームで進めます。
いまからできること子どものうちから「先生らしく」振る舞う必要はありません。自分が分からなかったとき、どんな説明が助けになったかを言葉にすることから始められます。
- A|小学生の「教えるのが好き」1日:授業を受ける → 分からなかった所を一つ書く → 助かった説明を思い出す → 遊ぶ・休む/1週間:友だちに答えを渡すのではなく、考え方を一緒に探してみる。/1年:いろいろな先生の授業を見て、分かりやすかった工夫を集める。教える側がいつも正しいとは限りません。「分からない」と言える教室も大切です。
- B|中学生の人を支える経験1日:授業 → 部活や委員会 → 自分の勉強 → 食事・睡眠/1週間:年下の人や友だちに説明した後、「どこが分かりにくかった?」と聞く。/1年:小学校教員、保育士、学童、特別支援など子どもを支える仕事を比べる。人をまとめることだけが先生の力ではありません。聞く、待つ、助けを呼ぶ力も使います。
- C|高校生の進路調べ1日:授業 → 復習・活動 → 大学や短大を少し調べる → 休息・睡眠/1週間:得意教科だけでなく、国語、算数、理科、音楽、体育など幅広く学ぶ。/1年:免許を取れる大学・短大を複数見学し、実習、費用、通学、取れる免許を比較する。大学名や偏差値だけでなく、小学校教諭免許状を取得できる課程かを公式一覧で確かめます。
- D|教職課程で学ぶ学生1日:教科・教育の講義 → 模擬授業や準備 → 記録・ふり返り → 休息/1週間:授業の作り方、子どもの発達、安全、支援、法令を学び、仲間と授業を直す。/1年:大学で学び、介護等体験や教育実習を行い、免許申請と採用選考へ準備する。実習では子どもの個人情報を守り、困ったことを実習担当者へすぐ相談します。
土台になる力
教える力だけでなく、一人ひとりの声を聞く力、決めつけずに確かめる力、困ったことを一人で抱えずチームにつなぐ力を育てます。
- よく聞く
- 説明を変える
- 計画・記録
- チームで支える
- 安全と権利を守る
6つの現場、6つの子どもとの関わり。厚生労働省と文部科学省の情報をもとに、学級担任だけでなく、専科、特別支援、へき地、海外、国立・私立の学校まで見ます。
- いろいろな教科と生活をつなぐ学級担任・公立・国立・私立の小学校授業だけでなく、出欠、健康、給食、清掃、行事、友だち関係まで、ほかの教職員と協力して支えます。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/179)
- 一つの教科を複数学級で教える専科教員・音楽、理科、外国語などの授業学校によっては専科教員が配置されます。学級担任と相談し、教科の学びを深めます。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/179)
- 一人ひとりに合う学び方を考える特別支援学級・小学校の特別支援学級など子どもの状態や必要な支援を見て、家庭、特別支援教育の担当者、専門家と連携します。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/179)
- 地域全体と学びをつくるへき地・離島・山間部、へき地、離島の小学校地域の自然や文化を生かし、少人数や複数学年で学ぶ学校など、それぞれの環境に合う授業を考えます。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/179)
- 外国で日本の教育をつなぐ海外日本人学校・海外の日本人学校など異なる言葉と文化の中で、現地の社会も学びながら子どもの学校生活を支える働き方があります。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/179)
- 学校ごとの教育方針で働く国立・私立小学校・国立大学附属校、学校法人の小学校など免許状は必要ですが、公立学校とは採用する組織や選考方法が異なります。学校の公式募集要項を確認します。(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/179)
先生の免許と採用の仕組みは、国ごとに違う。日本の教員免許状だけで、どの国の現地校でも先生になれるわけではありません。海外には日本人学校で働く道もありますが、派遣・採用条件、在留資格、言葉、生活、安全を家族や所属機関と確認します。外国での経験を日本の教室へ生かす道もあります。
回り道免許の単位や採用選考が予定どおりでなくても、学び足す、別の自治体や学校を調べる、教育を支える別の役割へ進む道があります。
- 希望した大学・短大へ進めなかった
- 免許を取得できる別の大学・短大、次年度の受験、卒業後の学び足し、認定試験を公式条件と一緒に比べる。
- 教職課程の単位を取り切れなかった
- 取った単位の証明書を大学から受け取り、都道府県教育委員会に相談して、不足単位を学べる大学などを探す。
- 教員資格認定試験に合格しなかった
- 結果と学習方法を見直し、次回の受験、大学・短大の教職課程、別の教育の仕事を比べる。
- 公立学校の採用選考に合格しなかった
- 同じ免許で受けられる別の自治体、次年度、国立・私立の募集などを確認する。講師登録は条件と働き方を理解して選ぶ。
- 担任の働き方が自分に合わないと感じた
- 専科、特別支援、教育行政、教材、学童、塾など、教える力を生かす別の役割を調べる。
- 心や体の負担が大きくなった
- 一人で抱えず、管理職、同僚、産業医や相談窓口へ伝える。休むことと安全に働ける条件を優先する。
よくある質問迷いやすいところを、条件で分ける。
全部の教科が得意でないと、小学校の先生になれない?
小学校では幅広い教科を扱うため学び続ける必要がありますが、最初から全部が得意である必要はありません。分からないことを調べ、同僚や専科教員に相談し、子どもに合う説明へ変える力が大切です。
教員免許状を取れば、すぐ公立学校の先生になれる?
免許状は教えるための資格です。公立学校の常勤教員になるには、取得済みまたは取得見込みで、都道府県・指定都市などの採用選考に合格する必要があります。
二種免許状でも、小学校の先生になれる?
なれます。二種も小学校教諭の普通免許状です。大学などで学び足したり、勤務経験と必要単位によって一種へ上進したりする道もあります。条件は教育委員会に確認します。
大学を卒業した後からでも目指せる?
目指せます。以前に取った単位を確認し、教職課程のある大学や通信教育などで不足単位を学ぶ方法、小学校教員資格認定試験を受ける方法があります。
採用倍率2.0倍なら、必ず2人に1人が受かる?
必ずではありません。全国の受験者数を採用者数で割った年度集計で、自治体、選考区分、年度によって違います。自分が受ける自治体の最新要項と結果を確認します。
公立と私立では、なり方が違う?
どちらも担当に合う教員免許状が基本ですが、採用する組織が違います。公立は教育委員会、私立は学校法人などが選考します。国立大学附属校も募集元の公式情報を確認します。
子どもから「だれにも言わないで」と相談されたら?
安心して話してくれたことを大切に聞きます。ただし、暴力、虐待、命や安全に関わる心配は一人で秘密にせず、校内の決められた人や関係機関へつなぎます。安全を守るための相談です。
先生以外にも、学校で子どもを助ける仕事はある?
養護教諭、栄養教諭、学校事務、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、支援員などがあります。必要な資格や採用方法は仕事ごとに違います。
今日の一歩いま、できることを一つだけ
「子どもが好き」だけでなく、「分からない人をどう助けたい?」「安心して話せる教室とは?」まで考えると、今日から育てたい力が見えてきます。
- 自分が助かった「分かりやすい説明」を三つ書く。
- 先生が授業以外にしている仕事を三つ聞く。
- 小学校教諭免許状を取れる大学・短大を二つ比べる。
- 免許取得と採用選考を、別の箱にして進路図を描く。
進路は一本ではありません。ここに書いたのは代表的な道で、地域や年度で条件が変わります。決める前に学校や家族と確かめてください。
出典この道のりを、どこで確かめた。
- 文部科学省「教員免許状に関するQ&A」文部科学省「教員免許状に関するQ&A」 免許状の種類、必要な学位・単位、卒業後の学び足し、公立学校の採用選考資料 ↗
- 文部科学省「令和7年度 公立学校教員採用選考試験の実施状況」文部科学省「令和7年度 公立学校教員採用選考試験の実施状況」 小学校区分の受験者、採用者、採用倍率資料 ↗
- 教職員支援機構「令和8年度 小学校教員資格認定試験」教職員支援機構「令和8年度 小学校教員資格認定試験」 取得できる免許状、受験資格、試験日程資料 ↗
- 文部科学省「普通免許状を取得可能な大学等」文部科学省「普通免許状を取得可能な大学等」 小学校教諭免許状を取得できる大学・短期大学などの公式一覧資料 ↗
- 厚生労働省 job tag「小学校教員」厚生労働省 job tag「小学校教員」 仕事内容、働く場所、就業者統計資料 ↗
資料の読み方について
免許、認定試験、採用状況は公式資料を確認しました。一日・一週間・一年と子ども・学生時代は、理解するためのモデル例です。学校や自治体で条件と予定は変わります。
おうちの方へ
いっしょに読むためのヒント。
授業計画、教材準備、記録、保護者との連絡、教職員の打ち合わせ、行事、安全確認もチームで進めます。 これは「子ども2人のうち1人が先生になれる」という意味ではありません。免許を取得済みまたは取得見込みで採用選考を受けた人の集計です。公立・国立・私立では採用方法が違い、自治体によって試験区分や倍率も異なります。
この仕事への道は、どれか一つしかないと思う?
次に読む。
- 同じしごと図鑑で深める 看護師になるには?しごと図鑑 · 12分
「学校」を、同じしごと図鑑の別の問いから深めます。
- 同じしごと図鑑で深める プログラマーになるには?しごと図鑑 · 12分
「学校」を、同じしごと図鑑の別の問いから深めます。