本文へ移動
からだ図鑑 栄養素と筋肉の、ひきやすい辞典。

からだ図鑑 動きと筋肉

ボールを蹴る力は、蹴る脚だけで作るの?

こたえ

キックでは、蹴る脚がボールへ速さを伝える一方、軸足のお尻・太もも・ふくらはぎが体を支え、体幹と腕が回転とバランスを調整します。強いキックほど、蹴らない脚も大切な主役です。

読む時間・対象・資料
読む時間 約12分 対象 小学3年生〜大人 出典 3件
この記事の目次9項目
  1. 01こたえ
  2. 02働く場所
  3. 03動きの順番
  4. 04筋肉だけではない
  5. 05やってみる
  6. 06遊びで育てる
  7. 07よくある勘違い
  8. 08よくある質問
  9. 09出典

この記事ボールを蹴る力は、蹴る脚だけで作るの?

まず、ひとつわかろう

いちばん知りたいところから。

キックでは、蹴る脚がボールへ速さを伝える一方、軸足のお尻・太もも・ふくらはぎが体を支え、体幹と腕が回転とバランスを調整します。

  1. 01
    助走で方向を作る

    走る速さだけでなく、ボールへ入る角度と最後の一歩で体の向きを準備します。

  2. 02
    軸足で支える

    軸足のお尻、太もも、足首が骨盤を支え、腕と体幹が倒れすぎを調整します。

  3. 03
    脚を振り出す

    太ももが先に前へ動き、少し遅れて膝が伸び、足先の速さが増えます。

やってみよう

片足を半歩前へ置き、反対の脚をゆっくり後ろへ引く

主に働く場所まず、自分の体のどこで感じる?

場所どこはたらき感じる瞬間
腸腰筋ちょうようきん脚の付け根股関節を曲げ、後ろへ引いた脚を前へ速く振り出します。バックスイングから前方スイングへ切り替えるとき。
大殿筋・中殿筋だいでんきん・ちゅうでんきんおしり軸足の骨盤を支え、蹴る脚では後ろへ引く動きにも関わります。軸足へ体重を乗せ、片脚で立つとき。
大腿四頭筋だいたいしとうきん太ももの前膝を伸ばして足先の速さを作り、軸足では膝を支えます。蹴る脚がボールへ近づく加速の場面。
ハムストリングスはむすとりんぐす太ももの後ろ脚を後ろへ引き、振り抜いた後に膝が伸びすぎないようブレーキをかけます。バックスイングとフォロースルー。
前脛骨筋・ふくらはぎぜんけいこつきん・ふくらはぎすね・足首足首の角度を整え、軸足が地面をつかむのを助けます。インステップやインサイドで当てる直前。

動きの順番助走する → 軸足で支える → 脚を振る → 当てて振り抜く

動きの順番:助走する → 軸足で支える → 脚を振る → 当てて振り抜く
  1. 助走で方向を作る

    走る速さだけでなく、ボールへ入る角度と最後の一歩で体の向きを準備します。

  2. 軸足で支える

    軸足のお尻、太もも、足首が骨盤を支え、腕と体幹が倒れすぎを調整します。

  3. 脚を振り出す

    太ももが先に前へ動き、少し遅れて膝が伸び、足先の速さが増えます。

  4. 当てて振り抜く

    足首の形と当てる場所で方向が変わり、太ももの後ろなどが脚へブレーキをかけます。

筋肉だけではない骨も、神経も、呼吸もいっしょに動く。

  • インステップとインサイドで筋活動が違う足の当て方と狙う方向が変わると、太もも、すね、内ももなどの使うタイミングも変わります。
  • 軸足は「立っているだけ」ではない軸足の足首・膝・股関節は、動くボールや方向の変化に合わせて姿勢を細かく調整します。
  • 子どものキックは成長で変わる脚の長さ、筋力、神経のタイミング、経験が変わるため、大人の完成フォームをそのまま押しつけません。

やってみる 3分観察ボールなし軸足3分観察

壁の近くで、蹴らずに順番だけ確かめます。

  1. 片足を半歩前へ置き、反対の脚をゆっくり後ろへ引く
  2. 前の軸足に体重を移し、おしりの横と足裏を感じる
  3. 後ろの脚を半分の速さで前へ振り、体が倒れない範囲で止める

ボールを強く蹴らず、壁や人、窓の方向を避けます。股関節・膝・足首に痛みがあれば中止します。 股関節、膝、すね、足首の鋭い痛み、腫れ、歩き方が変わる痛みがあれば蹴るのを中止し、大人へ伝えます。硬い壁、人、動物、車、窓へ向けて蹴りません。

遊びの中で育てる特別な練習がなくても、体は学んでいる。

  • 大きな門パス2m先の広い門へ、インサイドで5回。強さより当てる面と方向。
  • 軸足ストップボールなしで助走し、軸足で静かに止まる。お尻、膝、足首の支え。
  • 左右のやさしいパス利き足の半分の距離で反対足も試す。左右を順位ではなく違いとして観察。

よくある勘違いまちがえやすいところを、ほどいておこう。

強いシュートは太ももの前だけ鍛えればいい?
助走、軸足、股関節、体幹、足首、当て方の順番が関わります。一つの筋肉だけへ負荷を集めません。
足首は力いっぱい固める?
当てる瞬間の形は必要ですが、助走からずっと力むと動きにくくなります。蹴り方に合う角度を指導者と練習します。
利き足だけ練習すれば試合で困らない?
利き足は大切ですが、軸足と反対足も方向転換、支え、短いパスに使います。痛みが出る量まで増やしません。

よくある質問もう少し気になったら。

ボールの下を蹴れば高く上がる?

当たる位置と足の軌道で上がり方は変わりますが、足先を地面へぶつけない安全が先です。柔らかいボールで指導者と練習します。

軸足はボールから何cm?

体格、蹴り方、ボールの動きで変わるため一つの数字に固定しません。バランスよく当てられる位置を探します。

キック後に太ももの後ろが働くのはなぜ?

伸びた膝と前へ振られた脚へブレーキをかけ、関節が急に伸びすぎるのを抑えるためです。

出典この記事を書くために読んだ資料。

  • Lower extremity muscle activation and alignment during soccer kicksPubMed・サッカーキック筋電図研究 インステップとインサイドの5局面、蹴り脚と軸脚の筋活動の違いを確認しました。成人選手の数値を子どもへ直接当てはめません。
    資料 ↗
  • 身体活動・運動ガイド2023 推奨シート:こども版厚生労働省・e-ヘルスネット 子どもの身体活動、筋肉・骨を強くする活動、座りすぎ、使いすぎへの注意を確認しました。
    資料 ↗
  • 身体活動による適応のメカニズム厚生労働省・e-ヘルスネット 筋肉、心臓、肺、血管が活動へ適応し、全身持久力や筋力へつながる仕組みを確認しました。
    資料 ↗
資料の読み方について

公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。個別の診断や指示ではありません。

おうちの方へ

いっしょに読むためのヒント。

成長期は膝下やかかとの成長軟骨に痛みが出ることがあります。「フォームが悪い」と責めず、練習量、靴、グラウンド、成長、休養を確認してください。

親子で話すなら

この動きでは、体のどこがいちばん働いたと思う?

次に読む。

動きと筋肉の記事をすべて見る · からだ図鑑のトップへ

ここまで読んでくれて、ありがとう。
記事情報