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なぜ?図鑑 まず答え。それから、しくみ。

なぜ?図鑑 脳・勉強

ノートを何度も読むだけで、覚えたことになる?

こたえ

答えを見ずに思い出すと、記憶から情報を取り出す道を実際に使います。読むだけより難しく感じても、数日後や一週間後に思い出す力が育つことがあります。

読む時間・対象・資料
読む時間 約8分 対象 小学3年生〜大人 出典 3件
この記事の目次10項目
  1. 01こたえ
  2. 02はじめに
  3. 03どんな実験?
  4. 04言葉の翻訳
  5. 05なぜそうなる?
  6. 06言えること・言えないこと
  7. 07暮らしで見つける
  8. 08ミニ実験
  9. 09よくある質問
  10. 10出典

この記事ノートを何度も読むだけで、覚えたことになる?

まず、ひとつわかろう

いちばん知りたいところから。

答えを見ずに思い出すと、記憶から情報を取り出す道を実際に使います。

  1. 01
    もう一度読む

    文章を読んだあと、同じ文章をさらに読み直します。

  2. 02
    本を閉じて思い出す

    文章を読んだあと、見ずに内容を書き出す自由再生テストをします。

  3. 03
    時間を変えて確認

    5分後、2日後、1週間後に、どれだけ覚えているかを比べました。

やってみよう

本やノートを閉じ、覚えていることを30秒書く

研究のたしかさ実験と教室研究で確認思い出す練習は長期記憶に役立ちます。ただし、間違いを放置せず、あとで答えを確かめることも大切です。

はじめに教科書を3回読んだ。閉じたら、説明できなかった。

見ながら読むと、言葉が目の前にあるため「知っている感じ」がします。でも本番では、答えのないところから必要な情報を取り出します。

そこで、1回読んだら本を閉じ、「大事なことを三つ言える?」と試します。思い出せない場所が、次に読み直す場所です。

どんな実験?読む回数と、思い出す回数を比べた

参加した人:RoedigerとKarpickeが大学生に短い文章を学んでもらった二つの実験

読む意味を理解する
閉じる答えを隠す
思い出す自分の言葉で言う
確かめる抜けを直す
「読む・閉じる・思い出す・確かめる」で一組。間違いをそのまま覚えないため、最後の確認まで行います。
  1. もう一度読む

    文章を読んだあと、同じ文章をさらに読み直します。

  2. 本を閉じて思い出す

    文章を読んだあと、見ずに内容を書き出す自由再生テストをします。

  3. 時間を変えて確認

    5分後、2日後、1週間後に、どれだけ覚えているかを比べました。

結果5分後では読み直しがよい条件もありましたが、2日後と1週間後は思い出す練習をした方が多く覚えていました。読み直した人ほど自信が高いのに、後の成績と一致しない場面もありました。

言葉の翻訳研究者の言葉を、いつもの言葉へ。

  • 検索練習(けんさくれんしゅう)インターネット検索ではなく、記憶の中から答えを探して取り出す練習。
  • テスト効果(テストこうか)思い出すテストをすること自体が、あとで覚えていることを助ける現象。
  • フィードバック答えたあとに、正解や直す場所を確かめる情報。

なぜ、そうなる?心の中で起きていそうなこと。

本番と同じ「取り出す」を練習する

テスト、発表、会話では答えが見えていません。思い出す練習は、その状況で使う道を先に通ります。

分からない場所を見つけられる

読むだけでは全部分かった気持ちになりやすい一方、思い出すと空白が見えます。空白を見つけることは失敗ではなく、次の学習地図です。

ここがいちばん大切言えること・言えないことを分ける。

言えること
  1. 答えを見ずに思い出す練習は、長く覚える助けになる
  2. 難しく感じる学び方が、あとで役立つ場合がある
  3. 思い出したあと、答えを確認すると間違いを直せる
言いすぎになること
  1. 教科書を読むことには意味がない
  2. テストの回数を増やせば必ず成績が上がる
  3. 間違いを指摘し続けたり順位をつけたりすることが学習に必要

暮らしで見つける「あ、これかも」と思う瞬間。

  • 社会・理科1ページ読んだら閉じる。「だれが・何を・なぜ」を30秒で説明し、抜けたところだけ戻る。
  • 漢字・英単語答えを見ながら5回書く。一度見たら隠して書き、すぐ正解と比べる。
  • 算数解き方を写して終わる。式を隠し、「なぜこの式?」を言葉で説明してから似た1問を解く。

やってみる 安全なミニ実験白い紙の30秒テスト

今日読んだ内容を一つ選びます。点数はつけず、空白を探すために行います。

  1. 本やノートを閉じ、覚えていることを30秒書く
  2. 元のページを開き、合っている所へ○、抜けた所へ+をつける
  3. +の一つだけを読み、もう一度閉じて言う

よくある質問もう少し気になったら。

問題集を解くことも思い出す練習?

答えや解説を見ずに考える時間があれば、検索練習になります。終わったら答えを確認し、間違えた理由まで直します。

思い出せないと、頭が悪い?

違います。思い出せない場所が見えたことで、次に学ぶ場所を選べます。少しヒントを見てから、もう一度隠してみましょう。

何回やればよい?

全部を長く続ける必要はありません。大切な内容を少し選び、日を分けて戻ります。できたものは間隔を広げます。

出典この記事を書くために読んだ資料。

  • Test-enhanced learning: taking memory tests improves long-term retentionPsychological Science / PubMed(2006年) 読み直しと自由再生テストを、5分後・2日後・1週間後で比べた研究。
    資料 ↗
  • The Power of Testing MemoryPerspectives on Psychological Science / PubMed(2006年) 検索練習の基礎研究と教育への応用、注意点をまとめたレビュー。
    資料 ↗
  • Generalizing test-enhanced learning from the laboratory to the classroomJournal of Experimental Psychology: Applied / PubMed(2007年) 文章、授業、大学科目など教育に近い材料での研究を確認。
    資料 ↗
資料の読み方について

公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。個別の診断や指示ではありません。

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いっしょに読むためのヒント。

小テストを増やす話ではなく、子ども自身が安全に「分からない場所」を見つける方法です。誤答を責めず、即時の答え合わせと説明を組み合わせます。

親子で話すなら

白い紙の30秒テスト

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ここまで読んでくれて、ありがとう。
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