なぜ?図鑑 脳・勉強
文字の意味と色がけんかすると、頭の中で何が起きる?
文字を読むことに慣れていると、読もうとしなくても意味が頭に入りやすくなります。文字の意味と答える色が違うと、二つの情報がぶつかり、答えるのに時間がかかります。
読む時間・対象・資料
この記事文字の意味と色がけんかすると、頭の中で何が起きる?
まず、ひとつわかろう
いちばん知りたいところから。
文字を読むことに慣れていると、読もうとしなくても意味が頭に入りやすくなります。
- 01色の四角を答える
赤、青、緑などの色そのものを、できるだけ速く答えます。
- 02意味と色が合う
「あか」が赤色など、文字の意味とインクが同じ条件です。
- 03意味と色が合わない
「あか」が青色など、文字の意味とインクが違う条件です。
スタート前に、答えるのは「文字」か「色」か確認する
研究のたしかさ何度も使われてきた基本課題文字を読む反応が、インクの色を答える課題に干渉する現象です。個人の能力や性格を一回で判定するテストではありません。
はじめに青いインクで書かれた「あか」。何と答える?
問題が「文字を読んで」なら「あか」。問題が「インクの色を答えて」なら「青」です。同じ一つの表示なのに、注目する場所で答えが変わります。
文字をすらすら読める人ほど、意味が先に入ってきます。今回はその便利な自動運転を少し止めて、色へ注意を向け直す必要があります。
どんな実験?ストループは、何を比べた?
参加した人:J. R. Stroopが1935年に発表した、文字と色の干渉を比べる研究
文字を読まず、インクの色だけを声に出そう。スタートを押す前に、答え方を確認してね。
- 色の四角を答える
赤、青、緑などの色そのものを、できるだけ速く答えます。
- 意味と色が合う
「あか」が赤色など、文字の意味とインクが同じ条件です。
- 意味と色が合わない
「あか」が青色など、文字の意味とインクが違う条件です。
結果元研究では、意味と違う色で印刷された色名100個のインク色を答える時間が、色だけを答える条件より平均47秒長くなりました。現代の画面実験でも条件や測り方をそろえて反応時間を比べます。
言葉の翻訳研究者の言葉を、いつもの言葉へ。
- 干渉(かんしょう)一つの情報や反応が、別の答えを出すじゃまをすること。
- 自動化(じどうか)何度も練習し、あまり意識しなくても速くできるようになること。
- 注意(ちゅうい)たくさんの情報から、今必要なものを選んで向ける働き。
なぜ、そうなる?心の中で起きていそうなこと。
読むことは、とても強い習慣
文字を読めるようになると、目に入った言葉の意味をすばやく取り出します。普段は便利ですが、色だけを答える課題ではじゃまになります。
頭は一つずつ整理して答える
「読んだ意味」と「見えた色」から、今回必要な色を選びます。ぶつかりが大きいほど、選び直す時間が必要です。
ここがいちばん大切言えること・言えないことを分ける。
- 言えること
- 文字の意味は、色を答える速さに干渉することがある
- 慣れて自動化した反応を止めるには、注意が必要
- 条件をそろえ、複数回測って比べることが実験では大切
- 言いすぎになること
- 一度遅かった人は集中力がない
- 速い人ほど必ず頭がよい
- ネット上の短い遊びだけで病気や特性を診断できる
暮らしで見つける「あ、これかも」と思う瞬間。
- 問題文の読み違いいつもの形だと思い、指示を最後まで読まずに答える。「何を答える?」に線を引き、自動運転を一度止める。
- スポーツのフェイント相手の体の向きへ自動的に反応したくなる。ボールや足元など、見る手がかりを一つ決めて練習する。
- 思い込みに気づく見慣れた言葉だけで、内容も同じだと思う。答える前に「今見た事実」と「予想」を分ける。
やってみる 安全なミニ実験20秒の色よみ実験
ページ内の「やってみる」で、文字を読まずにインクの色だけを声に出します。結果は端末にもサイトにも保存しません。
- スタート前に、答えるのは「文字」か「色」か確認する
- 間違えても止まらず、次へ進む
- 終わったら、どこで意味につられたか話す
よくある質問もう少し気になったら。
漢字を読めない子にも起きる?
意味をまだ自動的に読めない文字では、文字の干渉が小さくなることがあります。読めるようになる過程そのものも研究の手がかりになります。
練習すると速くなる?
課題のやり方に慣れて速くなることがあります。そのため研究では、練習回数、表示順、端末などの条件をそろえます。
この実験で集中力を測れる?
注意の働きを研究する課題の一つですが、このページの短い体験だけで個人の集中力や健康状態は判断できません。
出典この記事を書くために読んだ資料。
- Studies of interference in serial verbal reactionsJournal of Experimental Psychology(1935年) Stroopによる原著論文の実験条件と結果を確認。資料 ↗
- Classics in the History of Psychology: Stroop (1935)York University(1935年論文の全文) 原著論文の本文と三つの実験の記述を確認。資料 ↗
資料の読み方について
公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。個別の診断や指示ではありません。
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いっしょに読むためのヒント。
ゲームとして楽しみ、反応時間を発達・学力・診断へ結びつけません。比較するなら本人の「同じ条件での1回目と2回目」までにします。
20秒の色よみ実験
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