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どうして鼻血は出るの? 上を向けば早く止まる?
子どもの鼻血の多くは、鼻の入口から約1cm奥にある、細い血管が集まった場所が傷ついて出ます。まず大人に伝え、座って少し前を向き、小鼻のやわらかい部分を約10分、途中で離さずにつまみます。
上を向くと血が止まるのではなく、のどへ流れて見えにくくなるだけ。せき込んだり、気持ちが悪くなったりするので上を向きません。
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この記事どうして鼻血は出るの? 上を向けば早く止まる?
まず、ひとつわかろう
いちばん知りたいところから。
子どもの鼻血の多くは、鼻の入口から約1cm奥にある、細い血管が集まった場所が傷ついて出ます。
- 0101
鼻は空気を温め、湿らせ、ごみをとらえる入口です。
- 0202
鼻をほじる、こする、強くかむことだけでなく、アレルギー性鼻炎などで粘膜が荒れている時にも出やすくなります。
- 0303
傷ついた血管は細くなり、血小板が集まって仮のふたを作り、フィブリンというたんぱく質の網がそれを補強します。
紙の顔に、鼻の骨がある上の部分と、小鼻のやわらかい部分を描き分ける。
はじめに赤い血が見えると、体の中が大変に見える。
授業中、寝ている時、お風呂の後。急に鼻血が出ると、本人も周りもびっくりします。でも、あわてて走ったり、上を向いたりする前に、することは三つです。「大人に伝える・座って少し前を見る・小鼻を10分つまむ」。
鼻血は見た目の印象と、本当に緊急かどうかを分けて考えると、落ち着いて行動できます。
鼻の入口で、血管が傷ついてから止まるまで
- 01細い血管が集まる鼻の左右を分ける壁の、入口に近いところには細い血管がたくさんあります。
- 02こする・乾く・炎症鼻を触る、強くかむ、乾燥する、鼻炎でむずむずするなどの刺激が重なります。
- 03小さな傷から血が出る体の奥の血が全部出ているのではなく、主に鼻の粘膜の小さな傷から出ています。
- 04圧迫して固まる時間を作る出血している場所を外から押さえると、血が固まって傷をふさぐ仕事を助けられます。
10分のあいだ、鼻の中では何が起きている?
- 1 傷を知らせる血管が傷つくと合図が出て、血管は少し細くなります。
- 2 流れを弱める小鼻を外から押さえ、血小板が傷へ集まる時間を作ります。
- 3 ふたを補強する血小板の仮のふたを、フィブリンという網が支えます。
- 血小板
- 傷へ集まり、くっついて仮のふたを作る小さな血液の成分。
- フィブリン
- 糸のような網になり、仮のふたを動きにくくするたんぱく質。
- 圧迫止血
- 傷の場所を外から押さえ、出血を止める手助けをする方法。
しくみ何が起きているのか、順番にたどろう。
- 鼻の内側は、うすい粘膜でおおわれている
鼻は空気を温め、湿らせ、ごみをとらえる入口です。そのため粘膜には血液がよく流れています。特に左右を分ける壁の前の方は細い血管が集まり、指や乾燥の刺激を受けやすい場所です。
- 小さな傷から、血が外へ出る
鼻をほじる、こする、強くかむことだけでなく、アレルギー性鼻炎などで粘膜が荒れている時にも出やすくなります。原因を一回で決めつけず、いつ・何をしていたかを見ます。
- 圧迫と、体の「止血チーム」が協力する
傷ついた血管は細くなり、血小板が集まって仮のふたを作り、フィブリンというたんぱく質の網がそれを補強します。小鼻を圧迫して血の流れを弱めると、この仕事が進みやすくなります。途中で離さず、時計で約10分を測ります。
- 止まった後も、できたふたを守る
止まった直後に強く鼻をかむ、こする、走り回ると、傷がまた開くことがあります。しばらく静かに過ごし、鼻の中へティッシュや指を深く入れて確かめません。
もう少しくわしくもう少し先まで知りたい人へ。
上を向くと「止まったように見える」だけ
顔を上へ向けると、鼻から外へ出ていた血がのどへ回ることがあります。外から見える量が減っても、出血を止めたことにはなりません。血を飲み込むと、せき込んだり、吐き気やおう吐につながったりするため、座って少し前を向き、口へ来た血は飲み込まずに出します。
たとえば床をぬらさないために上を向くのではなく、タオルやティッシュを手元に置いて、顔は少し前へ。
「鼻のどこをつまむか」が大切
目と目の間に近い、鼻の骨があるかたい部分を押さえても、前方の出血場所を十分に圧迫できません。鼻の穴のすぐ上にある、ふくらんだやわらかい小鼻を、左右から指ではさみます。口で呼吸できる姿勢にし、苦しい時は無理に続けず大人へ伝えます。
たとえばメガネがのる辺りではなく、「鼻の穴を閉じる」位置。下の図で押さえる場所を確認できます。
繰り返す時は、責めずに原因の手がかりを集める
鼻を触る癖だけを叱って終わると、乾燥や鼻炎のむずむずが見えなくなることがあります。出た時刻、左右、何分で止まったか、鼻づまりやくしゃみ、ほかのあざ・歯ぐきの出血を大人がメモすると、耳鼻咽喉科や小児科へ具体的に伝えられます。
たとえば「また触ったでしょ」より、「かゆかった? どちらから? 何分続いた?」と聞く。
量は、ティッシュの赤さだけで決めにくい
血は広がると多く見え、唾液と混ざるとさらに量を読み違えやすくなります。一方で、勢いよく流れ続ける、顔色が悪い、ふらつく、息がしにくい時は、見た目の枚数を数えるよりすぐ助けを呼びます。
たとえば「ティッシュ3枚だから大丈夫」と決めず、出方と本人の様子を一緒に見る。
片方から出ていても、小鼻は左右からつまむ
出血は片方の鼻の穴から見えることが多くても、傷つきやすい場所は左右を分ける壁の近くです。親指と人差し指で、左右のやわらかい小鼻を中央へ寄せるようにはさむと、その壁へ圧力をかけられます。
口を開けて呼吸します。
たとえば「右から出たから右だけ押す」ではなく、鼻の穴が左右とも閉じる位置をはさむ。
止まった直後は、治った傷ではなく「できたてのふた」
出血が止まった直後は、傷口にできた血のかたまりが、ようやく流れをせき止めた段階です。その日は鼻を強くかむ・ほじる、激しく運動する、熱いお風呂やシャワーで体を温めすぎることを避け、静かな遊びで過ごすと再出血を防ぎやすくなります。
たとえば止まったらすぐ鬼ごっこではなく、まず読書やお絵描き。個別に医療者から指示がある時はそちらを優先する。
よくある勘違いまちがえやすいところを、ほどいておこう。
- 上を向いて、首の後ろをトントンすれば止まる?
- 上を向くと血がのどへ流れやすくなります。首の後ろをたたくことにも、出血場所を圧迫する働きはありません。座って少し前を向き、小鼻を約10分つまみます。
- ティッシュを鼻の奥まで詰めれば安心?
- 奥まで押し込むと粘膜を傷つけ、取り出す時にまた出血させることがあります。外へ出る血を受けるティッシュと、出血場所を押さえる指の役割を分けます。医療者から別の指示がある場合はそれに従います。
- 鼻血が出るのは、のぼせた血や悪い血を外へ出しているから?
- 子どもの鼻血の多くは、入口近くの細い血管の傷から出ます。「悪い血を出し切る」必要はなく、圧迫して止めます。
- よく鼻血が出る子は、必ず大きな病気?
- 乾燥や鼻炎、鼻を触る刺激など、よくある理由でも繰り返します。ただし、止まりにくい、大量、歯ぐきからも出血する、あざが増えたなどがあれば、自己判断せず医療機関へ相談します。
やってみる 3分血が出ていない時に「10分作戦」を練習しよう
本番は驚いて順番を忘れやすいもの。元気な時に、紙へ顔を描いて動きを確かめます。実際の鼻は強くつまみません。
- 紙の顔に、鼻の骨がある上の部分と、小鼻のやわらかい部分を描き分ける。
- 「大人に伝える → 座る → 少し前を見る → 小鼻をつまむ」を声に出す。
- 下の10分タイマーを一度だけ動かし、途中で確認したくなる長さを体感する。
- 学校・外出先・家で、それぞれ最初に伝える大人を一人ずつ決め、「鼻血です。時計を見てください」と声に出す。
練習は出血させたり、鼻の中へ物を入れたりする実験ではありません。本当に鼻血が出た時は、子どもだけで判断せず、まず近くの大人へ伝えます。 勢いの強い出血、顔色が悪い・ふらつく・息が苦しい、顔や頭を強くぶつけた後の鼻血は、10分タイマーを待たず、すぐ大人へ伝えて救急相談・救急要請を優先します。正しい圧迫をしても約30分止まらない時や、何度も繰り返す時、歯ぐきの出血やあざも目立つ時は、耳鼻咽喉科や小児科へ相談してください。
親子で話す家族にも聞いてみたくなったら。
-
鼻血が出たら、最初の三つは?
子ども「大人・前向き・小鼻10分」を、自分の覚えやすい合言葉にする。
おとなタオル、時計、使い捨て手袋など、家で使う物の場所を決める。
-
どんな時に出やすかった?
子ども鼻がかゆい、起きた直後、お風呂の後、ぶつけた後など、覚えている場面を話す。
おとな責めずに時刻・左右・長さ・鼻炎の症状を記録し、繰り返すなら受診時に伝える。
-
すぐ助けを呼ぶ合図は?
子ども息が苦しい、ふらふらする、顔や頭を強くぶつけた、たくさん流れ続ける。
おとな顔色、呼吸、意識、けが、出血の勢いを優先して見て、必要なら救急要請や医療相談へつなぐ。
-
病院で聞かれたら、何を伝える?
子どもどちらの鼻から、何をしている時に出たか。鼻がかゆかったか、ぶつけたかを話す。
おとな日付と時刻・左右・圧迫した時間・止まるまでの時間、鼻炎の症状、服薬、あざや歯ぐきの出血を簡潔にまとめる。
使ってみる今日から使える道具。
見ながらできる・鼻血の止め方
大人といっしょに、3手で10分。
血が多く見えても、まず順番を一つずつ。子どもだけでがんばらず、最初に近くの大人へ伝えます。
- 1 大人に伝えて、座る
歩き回らず、口で楽に息ができる姿勢にします。
- 2 顔は、ほんの少し前へ
上を向きません。口へ来た血は飲み込まず、ティッシュなどへ出します。
- 3 やわらかい小鼻を10分
鼻の穴が閉じる位置を左右からつまみ、途中で「止まったかな」と離しません。
10分のあいだは口でゆっくり呼吸途中で見ない血は飲み込まず出す
上を向く ×血がのどへ流れやすい
少し前へ ○口へ来た血を出せる
骨がある、かたい部分
つまむ、やわらかい部分
途中で離さないための
10分タイマー
大人が正しい場所を確認してから押します。強い出血やけが、息苦しさ、ふらつきがある時は、タイマーを待たず助けを呼びます。
小鼻をつまんでからスタート。
10分たったら
指をゆっくり離して、次を決める。
- 止まった鼻を触らず、その日は静かな遊びへ。
- まだ少し出る大人が位置を確認し、もう一度10分しっかり圧迫。
- 勢いが強い・具合が悪い再計測より先に、医療相談・救急要請を考える。
正しく押さえても約30分止まらない場合は、早めに耳鼻咽喉科や救急病院へ。時間だけでなく、本人の様子を優先します。
止まった後
できた「ふた」を、すぐはがさない。
- しばらく静かに過ごす
- 鼻を強くかまない・ほじらない
- また出たら、同じ姿勢と圧迫へ戻る
10分を待たず、すぐ助けを呼ぶ
鼻だけでなく、本人の様子を見る。
- 勢いよく流れ続ける
- 顔色が悪い、ふらつく、息が苦しい
- 顔や頭を強くぶつけた後
正しい圧迫をしても約30分止まらない時や、何度も繰り返す時も、耳鼻咽喉科・小児科などへ相談します。
休日・夜間に迷った保護者は「♯8000」の案内を見る ↗学校・外出先で使える
この一言だけ、言えれば大丈夫。
「鼻血です。10分、時計を見てください」
言葉が出ない時は、鼻を押さえて先生や近くの大人のところへ行くだけでも伝わります。
何度も出る時の4項目メモ
病院で、原因の手がかりになる。
- いつ日付と時刻
- どちら右・左・両方
- どのくらい圧迫した時間・止まるまで
- ほかに鼻炎、けが、あざ、歯ぐきの出血
このページは入力内容を集めません。メモ帳や紙へ、大人が記録してください。
合言葉大人→少し前→小鼻10分
スクリーンショット・印刷用
家と学校に置ける、鼻血の作戦カード。
鼻血の「大人・前・小鼻10分」
- 1大人に伝えて座る歩き回らず、口で息をする。
- 2顔は少し前へ上を向かず、血は飲み込まない。
- 3小鼻を左右から10分鼻の穴が閉じる位置。途中で見ない。
勢いが強い/顔色が悪い/ふらつく/息が苦しい/顔や頭を強くぶつけた
カードは一般向けの学習情報です。学校や医療者から個別の指示がある場合は、その指示を優先してください。
よくある質問もう少し気になったら。
鼻血は何分つまめばいい?
小鼻のやわらかい部分を、途中で離さず約10分つまみます。まだ出る場合はもう一度正しい場所と姿勢を確認します。約30分続く、出血が強い、本人の様子がおかしい場合は医療機関へ相談します。
鼻血の時は、冷やした方がいい?
冷たいタオルを鼻の周りへ当てることより、正しい場所をしっかり圧迫する方が中心です。冷やすことに夢中になって圧迫をやめないでください。
寝ている時に鼻血が出たら、横になったままでいい?
気づいたら起きて大人へ伝え、座って少し前を向きます。血がのどへ流れた、むせる、息がしにくいなどがあれば、すぐ助けを求めます。
鼻血が止まったら、すぐ鼻をかんでいい?
止まった直後に強くかむと、できたふたが外れてまた出ることがあります。しばらく静かに過ごし、鼻を強くかむ・ほじる・激しく動くことは避けます。
鼻血がよく出る時は何科へ行く?
鼻づまり、くしゃみ、鼻のかゆみなどもあるなら、まず耳鼻咽喉科で鼻の中を見てもらうと原因を探しやすくなります。全身のあざ、歯ぐきの出血、ほかの体調変化がある時は小児科にも相談してください。
片方の鼻から出た時も、両方つまむの?
はい。親指と人差し指で、左右のやわらかい小鼻を中央へ寄せ、鼻の穴が閉じる位置を約10分はさみます。鼻の骨がある上の方ではなく、鼻の穴のすぐ上です。口で呼吸します。
血を少し飲み込んでしまったら?
血を飲み込むと気持ちが悪くなり、吐くことがあります。まず少し前を向き、口へ来た血は飲み込まずに出します。何度も吐く、反応が鈍い、顔色が悪い、息が苦しい時はすぐ大人へ伝えて医療機関へ相談します。
学校や外で鼻血が出たら、何と言えばいい?
近くの先生や大人へ「鼻血です。少し前を向いて小鼻をつまむので、10分時計を見てください」と伝えます。言葉が出なければ、鼻を押さえて大人のところへ行くだけでも大丈夫です。
鼻血を繰り返さないためにできることは?
鼻をほじらない、爪を短くする、鼻を強くかまないことが基本です。乾燥や鼻炎でかゆい時は我慢だけで解決しようとせず、加湿や食塩水、薬・軟こうの使い方を医師や薬剤師へ相談してください。鼻へ自己流で物を入れません。
休日や夜に、病院へ行くか迷ったら?
保護者は子ども医療電話相談「♯8000」で、小児科医師や看護師へ相談できます。全国共通の短縮番号ですが、実施時間は都道府県で異なります。意識がおかしい、息が苦しい、立てないほど弱っているなど緊急性が高い時は、電話相談を待たず119番を考えます。
出典この記事を書くために読んだ資料。
- 子どもの鼻血日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 子どもの鼻血が起きやすい場所、アレルギー性鼻炎などとの関係、小鼻を約10分圧迫する止血、約30分続く場合などの受診目安を確認しました。資料 ↗
- 鼻出血(鼻血)日本赤十字社 座って少し下を向き、鼻を圧迫する方法、上を向くと血がのどへ流れて苦しくなったり気持ちが悪くなったりする注意を確認しました。資料 ↗
- 顔をぶつけた・鼻血が出た日本医師会 前かがみの姿勢、血を飲み込まないこと、圧迫を途中でやめずに続けること、繰り返す場合の相談を確認しました。資料 ↗
- How to Stop a Nosebleed米国小児科学会(HealthyChildren.org) 大人が落ち着くこと、やわらかい部分を10分間つまみ、途中で確認しないこと、繰り返す出血やほかの出血がある場合の相談を確認しました。資料 ↗
- NosebleedsAlder Hey Children’s NHS Foundation Trust 10分後も出る時の再圧迫、止まった後24時間の過ごし方、乾燥・鼻炎・鼻の異物などの原因、繰り返す時に相談する目安を確認しました。資料 ↗
- How Does Blood Clot?米国国立心肺血液研究所(NHLBI) 傷ついた血管が細くなり、血小板が仮のふたを作り、フィブリンの網がふたを補強する、体の止血の順序を確認しました。資料 ↗
- 子どもの症状は♯8000厚生労働省 休日・夜間に受診を迷う保護者が、小児科医師・看護師へ相談できる全国共通の短縮番号と、地域により実施時間が異なることを確認しました。資料 ↗
資料の読み方について
公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。体調・学習・家庭・地域に合わせた個別の診断や指示ではありません。
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いっしょに読むためのヒント。
タオル、時計、使い捨て手袋など、家で使う物の場所を決める。 責めずに時刻・左右・長さ・鼻炎の症状を記録し、繰り返すなら受診時に伝える。
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