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からだ図鑑 栄養素と筋肉の、ひきやすい辞典。

からだ図鑑 動きと筋肉

歌声は、のどだけで作っているの?

こたえ

歌声は、横隔膜と肋間筋が胸郭を動かして空気を取り込み、吐く空気を体幹が調整し、喉の声帯が振動し、舌・唇・口・鼻が音を言葉へ変えるリレーです。「おなかから声」は空気をおなかへ入れるという意味ではありません。

読む時間・対象・資料
読む時間 約12分 対象 小学3年生〜大人 出典 3件
この記事の目次9項目
  1. 01こたえ
  2. 02働く場所
  3. 03動きの順番
  4. 04筋肉だけではない
  5. 05やってみる
  6. 06遊びで育てる
  7. 07よくある勘違い
  8. 08よくある質問
  9. 09出典

この記事歌声は、のどだけで作っているの?

まず、ひとつわかろう

いちばん知りたいところから。

歌声は、横隔膜と肋間筋が胸郭を動かして空気を取り込み、吐く空気を体幹が調整し、喉の声帯が振動し、舌・唇・口・鼻が音を言葉へ変えるリレーです。

  1. 01
    息を吸う

    横隔膜が下がり、肋骨が広がることで胸の中の圧が下がり、肺へ空気が入ります。

  2. 02
    息を流す

    横隔膜がゆるみ、胸郭の弾性と腹筋などが、吐く速さと量を調整します。

  3. 03
    音を作る

    喉頭の筋肉が声帯を近づけ、通る空気で振動させます。

やってみよう

紙を口から20cmほど離し、短く「ふっ」と吹く

主に働く場所まず、自分の体のどこで感じる?

場所どこはたらき感じる瞬間
横隔膜おうかくまく胸とおなかの境縮んで下がると胸の中が広がり、肺へ空気が入ります。歌い出す前、静かに息を吸い込むとき。
外肋間筋がいろっかんきん肋骨の間肋骨を持ち上げ、胸郭を広げるのを助けます。深く吸うときや運動中。
腹筋群ふっきんぐんおなか・わき腹長く・強く吐くときに腹圧を調整し、息の流れを支えます。長い言葉、強い声、歌のフレーズを吐くとき。
脊柱起立筋・多裂筋せきちゅうきりつきん・たれつきん背骨のまわり胸郭が動ける姿勢を支え、首や肩の力みを減らします。立つ・座る姿勢で声を出す間。
喉頭筋・声帯こうとうきん・せいたいのど声帯の長さと閉じ方を調整し、空気で振動して音の高さと強さを作ります。息が声へ変わるとき。

動きの順番息を吸う → 吐く量を調整 → 声帯が振動 → 口と舌で言葉にする

動きの順番:息を吸う → 吐く量を調整 → 声帯が振動 → 口と舌で言葉にする
  1. 息を吸う

    横隔膜が下がり、肋骨が広がることで胸の中の圧が下がり、肺へ空気が入ります。

  2. 息を流す

    横隔膜がゆるみ、胸郭の弾性と腹筋などが、吐く速さと量を調整します。

  3. 音を作る

    喉頭の筋肉が声帯を近づけ、通る空気で振動させます。強く押しつけるほどよい声ではありません。

  4. 言葉へ変える

    舌、唇、あご、軟口蓋などが音の通り道を変え、母音や子音を作ります。

筋肉だけではない骨も、神経も、呼吸もいっしょに動く。

  • 肺そのものに大きな筋肉はない肺は横隔膜と胸郭の動きに合わせて広がり、空気が出入りします。
  • 声帯は弦より複雑左右の組織が空気の流れで開閉し、筋肉が長さや張りを変えます。無理な声は粘膜へ負担になります。
  • 姿勢は一つの形ではない胸郭が動き、首とあごが力みすぎず、息を楽に流せることが大切です。

やってみる 3分観察紙を揺らす息の実験

小さな紙片を手で持ち、息の流れだけを比べます。

  1. 紙を口から20cmほど離し、短く「ふっ」と吹く
  2. 次に細く「ふーー」と3秒吐き、紙の動き方を比べる
  3. 同じ細い息で「うー」と声を出し、のどが痛くないか確認する

息を長く止めず、何度も深呼吸してふらつかないよう1〜2回で休みます。紙を吸い込まない距離で行います。 声がかれる、のどが痛い、息苦しい、胸が痛い、めまいがする場合は歌や呼吸実験を中止し、大人へ伝えます。水中・入浴中の息止めや過呼吸は行いません。

遊びの中で育てる特別な練習がなくても、体は学んでいる。

  • ストローなしロング息手のひらへ3秒、5秒と細く吐く。息の量を調整する。
  • ハミング探検小さな「んー」で鼻や唇の振動を感じる。音が体へ伝わる感覚。
  • 母音変身同じ高さで「あ・い・う・え・お」。舌と口の形で音が変わる。

よくある勘違いまちがえやすいところを、ほどいておこう。

おなかに空気を入れるのが腹式呼吸?
空気は肺へ入ります。横隔膜が下がると腹部の内臓が押され、おなかが前へ動いて見えます。
大きな声はのどを強く締める?
強く締めると声帯へ負担がかかります。空気、共鳴、姿勢を使い、痛くない大きさにします。
高い声が出ないのは練習不足?
声域は成長、声帯の形、体調で違います。変声期に無理な高さを競いません。

よくある質問もう少し気になったら。

腹筋を鍛えると歌がうまくなる?

体幹は息の調整を助けますが、筋力だけで音程、言葉、表現は決まりません。呼吸と声帯を力ませない技術が必要です。

鼻から吸うべき?

安静時は鼻呼吸に利点がありますが、歌の短い間では口から吸う場面もあります。曲と体調で使い分けます。

声変わり中は歌わない方がいい?

完全に禁止する必要はありませんが、出しにくい高さを押し出さず、かれや痛みがあれば休みます。

出典この記事を書くために読んだ資料。

  • Role of diaphragmatic activity during singingPubMed・歌唱呼吸研究 歌唱中の横隔膜活動と声門下圧の調整を扱う生理学研究を確認しました。成人歌手の特殊な測定結果を子どもへ直接当てはめません。
    資料 ↗
  • 身体活動・運動ガイド2023 推奨シート:こども版厚生労働省・e-ヘルスネット 子どもの身体活動、筋肉・骨を強くする活動、座りすぎ、使いすぎへの注意を確認しました。
    資料 ↗
  • 身体活動による適応のメカニズム厚生労働省・e-ヘルスネット 筋肉、心臓、肺、血管が活動へ適応し、全身持久力や筋力へつながる仕組みを確認しました。
    資料 ↗
資料の読み方について

公的機関・研究機関・専門団体の資料を優先しました。一般向けの学習記事で、専門家の監修は受けていません。個別の診断や指示ではありません。

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いっしょに読むためのヒント。

2週間以上続く嗄声、呼吸音、睡眠中のいびきや息苦しさ、運動時の強い息切れは、小児科・耳鼻咽喉科などへ相談してください。変声期は声域を無理に広げません。

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ここまで読んでくれて、ありがとう。
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